「あなた」の値打ちは?AIに仕事を奪われる時代、「あなた」自身の価値が転職や昇進の成否を決める! 本書は「あなた」を商品と見立て、マーケティングの手法を応用することで、キャリアを築く方法を格段にわかりやすく解説する一冊だ。競争戦略やバリュープロポジションなど、さまざまな手法があなた自身の武器になる。
「戦わずして勝つ」を目指す
完全独占で目指す先は、「戦わずして勝つ」、つまり戦略を持って競争しない状況だ。しかし最初からこの状態を実現するのは難しい。ここに至るまでのステップがある。最初にあなたがいるのは左下の「消耗戦」だ。最初は誰でも商品価値は低いし、戦略もない。だから競争せざるを得ない。ほとんどの人はここにいる。 「戦わずして勝つ」状態を目指し、具体的な戦略を立てて競争していけば、あなたは右下の「栽培期間」に入る。ちょうど果実の種をたくさん植え、水や肥料をあげて間引きしながら育てるように、「あなたという商品」の種を植えて、試行錯誤しながら、より価値の高い「あなたという商品」を育てている段階だ。この段階では競争は避けられないが、まずは職場などの小さい世界で、他の人とは違うあなたという商品を磨き上げていく。そして「戦わずして勝つ」完全 独占 を目指す。 ただし、ここで気をつけたいことがある。「戦いを(意識的に)避ける」ことと、「戦いから逃げ続ける」ことは違うということだ。私の知人で、常によりよい待遇を求め、少しでも気に入らないことがあると、すぐに会社を辞めてしまう人がいる。彼は転職を十数回繰り返したが、 50 歳を超えたいま、就職先が見つからずに苦労している。 50 代になって、「あの人に任せれば大丈夫」というものを持たない状態は、なかなかつらいものだ。
最近テレビでマニアックな専門家が登場することが増えている。正確には増えているのではなく、今まではスポットが当たらなかったようなジャンルの専門家たちが評価され始めたということだろう。まさに彼らは自分の土俵で戦わずして勝っているのである。
「才能×技術×知識」のかけ算
「自分には才能なんてあるのかな?」そう心配する人がいるかもしれないが、安心してほしい。ここでいう「才能」は、誰もが必ず持っている個人の資質であり、潜在能力だ。いくつか例をあげて考えてみよう。神経質な人は「こうなったらどうしよう?」と常に心配し続けている。たとえばこれは事前にリスクを見越して対策を立てる防災対策のような仕事で成功する才能になる。性格が頑固な人は、激しい抵抗にあっても意見を曲げない。弁護士になれば、これは成功するための才能になる。共感力が強い人は表に出てこない相手の気持ちを察することができる。これは、本人も気づかない課題を見つけるコーチングの仕事で成功するための才能になる。このように「才能」とは、個人が必ず持っている資質や性格のことだ。どの資質がいいとか悪いとかいうことではない。自分が持っている資質を、仕事で活かすことができるかどうかが重要なのだ。 『さあ、 才能 に目覚めよう』を執筆した心理学者のドナルド・O・クリフトンは、個人の強みに関する膨大な研究を通じて、個人の資質を 34 個に分類している。あなたがどの資質を持っているかは、この本に書かれている方法でネットにアクセスすれば、簡単に調べることができる。
僕も自分について知るために、『ストレングス・ファインダー2.0』を試したことがある。「公平性」「最上志向」「調和性」「内省」「目標志向」の五つが僕の持つ要素だった。これ適当に答えていると毎回答えが違ってくるので直感をどこまで信じていいものか疑問符は残るが結果を見てみるとなるほどと思えるところも。
1万時間没頭できれば一流になれる
マイクロソフトを創業した天才プログラマー、ビル・ゲイツも、中学時代からコンピュータが使える環境を見つけ出し、授業が終わると夜遅くまでプログラムづくりに熱中していた。ビル・ゲイツもコンピュータに1万時間を投じたのである。あなたも同じだ。夢中になって集中できる1万時間を持つことができれば、一流になれる。しかし、単に1万時間を使えば一流になるわけではない。会社員は1日8時間、週 40 時間、年間 50 週とすると、1年で2000時間仕事をしていることになる。単純計算では、5年間同じ仕事を続ければ、1万時間に到達する。しかし 22 歳の新入社員が5年間働いて 27 歳になったとき、全員が一流になるわけではない。むしろ、なれない人が圧倒的に多い。それは時間の使い方に問題があるからだ。 1万時間、夢中になって没頭する。その継続があなたを成長させ、一流に育てる。 漫然と1万時間を過ごすだけではダメなのだ。そのためのスタートラインが、自分の仕事を好きになることだ。第4章で紹介したように、最初に仕事で好きになるポイントを探すことがとても大事なのだ。仕事で強みの種になる自分の先天的な「才能」を見つけて活かす。そして1万時間そのことに没頭して、後天的な「技術」と「知識」を蓄積し、あなたの強みをより大きく育てていく。 ただ、どうしてもいまの仕事があわない場合もある。その際は第5章で紹介したように損切りして場所を変えることも必要だ。
プロになる人は普通の人が諦めたり、飽きてしまったりすることに、長期間取り組めるという特性があるのだと思った。僕は飽きっぽいのでプロになるのは向いていないのかも。
「あなた」という商品はどこに価値があるのか。あなたの値打ちを上げていくのに必要な知識がこの書籍には詰まっています。自己啓発書を多く読む人にはおなじみの内容もありますが復習と思って読み進めた。
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