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面白くて眠れなくなる社会学|橋爪大三郎|社会の仕組みとその背景にある本質を見事に解き明かす

戦争、憲法、貨幣、家族、結婚、正義、宗教、資本主義、幸福、社会学の第一人者が、社会の仕組みとその背景にある本質、社会のルールの由来を解き明かす!

資本主義  capitalism

資本主義とは、資本が、特別なはたらき方をする経済のことですね。

まず、資本から見ていきましょう。

資本は、元手のようなものです。元手が、もっと増えるなら、資本です。どうやって増えるかというと、市場の中で、売り買いをしたりしながら、増えていきます。

元手と資本は、どう違うかと言うと、元手のほうがもっと一般的です。たとえば、農業を考えてみると、最初に種もみを 蒔いて、あとで収穫します。種もみよりもずっとたくさん、収穫できます。一粒が、三十粒にも百粒にもなったりします。でも、種もみを資本とよべるかどうかは、微妙です。交換とか市場とかがなくても、農業は自分ひとりでできますから。

元手を、市場での経済活動を通じて、増やすのが、資本です。

市場での経済活動、という点が大事です。みかけは似ていても、ギャンブルみたいなものは資本とは言えません。

ギャンブルは、競輪でも競馬でも、カジノでもよいのですが、元手を賭けます。賭けた結果、ルールに従って、儲かったり、賭け金を取られたりします。どちらになるかは、わからないのですね。ギャンブルには、全体を取り仕切る胴元がいて、賭け金を右から左に動かしています。なんの生産的な経済活動もしていません。全体として富は増えないのだから、資本とは言えないのです。

ゆえに、ギャンブルの期待値は、ゼロ以下です。平均すれば、誰も儲からないようにできています。それなのに、まじめに働く代わりにギャンブルをやり出して、止まらないひとが出てくるのですね。病気です。ほどほどにしないと。

これに対して資本は、経済活動を通して、確実に儲かるだろうという計算が立ちます。確実に儲かるのはなぜかというと、投下したお金を元手に、価値を生み出しているからです。

胴元が確実に儲かるように設計されているギャンブルの期待値はゼロ。それをわかっていながらギャンブルをやめられない人がいるのはやはり病的としか言いようがない。当たった時の高揚感がそうさせるのだろう。ハマり過ぎに注意。

幸福  happiness

幸福とは、人間が人間として生きていることが、充実している状態ですね。生きる目的と言ってもいい。

幸福であってほしいと、親が子どもに願います。夫が妻に、妻が夫に願います。幸福となることを期待します。社会全体に責任を持っている政治家は、人びとの幸福を実現しようとはかるでしょう。

幸福はつかみにくい

幸福というのは、しかし、つかみどころがありません。ある人が言いました、不幸は具体的で、個別的なんだけれど、幸福は、抽象的で、これが幸福だと言いにくい、みたいなことを。

幸福の反対は、不幸です。たとえば、病気。たとえば、貧乏。それから、一家離散とか、敵にやっつけられるとか、不名誉とか、恥辱とか、いろいろな打撃に打ちのめされて、とても幸福とは言えないという状態をイメージすることができます。けれども、幸福のほうは、強いて言うと、不幸じゃないということになって、日々、幸せを実感していますなんていう人に、あんまり会ったことがありません。

でも、大部分の人びとは、それなりには幸福なんですね。

不幸になった人がよく言います、「不幸になってみてはじめて、幸福のありがたみがわかった」「ふり返ってみると、あのころは幸せだったなあ」幸福の真っ最中には、なかなか幸福だと実感できないらしいのです。

これと似ているのは、健康ですね。

お医者さんのタマゴの学生たちが、医学部の教室で、健康とは何かと質問されて、うまく答えられなくて困ったという話があります。健康とはなんですか。病気でないことです。病気とはなんですか。健康でないことです。…??

病気のほうは、わりに簡単です。病原菌に感染してるとか、血圧が高すぎるとか、不整脈があるとか、腫瘍があるとか、個別の具体的な体の問題は、いろいろ指摘できます。そうした病気がないのが、健康だ、ということになると、健康には個性がありません。あるいは、「病気がない状態」みたいに、消極的にしか定義できません。幸福も似たようなところがあります。考えようとすると、なかなか難しいのです。

幸福は感じづらい。不幸だと思っていなければそれはもう幸福だと思っていい。不幸は具体的なのに面白いですよね。病気と健康の関係に似ているかと思います。病気は病名など具体的なのに対し、健康は病気ではないことみたいな。

なぜ社会はこんなふうに成立しているのか?社会学の根本を面白おかしく解説。身近なあれこれを社会学的視点で深掘りします。

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