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心と体を蝕む「ネット依存」から子どもたちをどう守るのか

      2018/01/11

オンラインゲームやSNSにはまって学校生活が破綻する子どもたちが大きな社会問題になっています。なぜネット依存になってしまうのか、またネット依存は脳の発達にどのような悪影響を及ぼすのか、ネット依存はどうやったら治るのか、などをイラストを交えてわかりやすく解説したオールカラーの入門書。甘くみたら怖いネット依存とどう向き合うかについて、依存症治療の第一人者である樋口進先生がその処方箋をやさしく解説します。

中高生52万人がネット依存

韓国で大人気となったネットゲームは、やがて隣国の中国や日本にも入ってきました。するとたちまち多くの若者を魅了して、これにはまっていくものが増えていきました。もともと日本ではネットに接続されていない、一人で楽しむタイプのゲーム機器が主流でしたが、ネットゲームにどんどん取って代わられてきています。私たちは2013年に厚生労働科学研究の一環としてネット依存に関する調査を行いました。その結果、ネット依存の傾向がある者の割合は男性で4.5%、女性が3.6%であることがわかりました(2008年の同じ調査と比べるとほぼ1.5倍に増えています)。

僕なんかは完全にネットに繋がっていないタイプのゲーム世代なので、ネットに繋げて遊ぶと幅が広がるようなゲームでも、そのゲームの習熟度についていけず一人で遊ぶことが多かった。現在では課金というシステムが定着し、大量課金するユーザーには敵わないということからスマホゲームからも距離を置いています。ゲーム上でのチャットやなんかでプレイヤー同士の関係が築けるネットゲームは、現実世界とは違った自分(アバター)を創造できるといった点で若者たちを魅了しています。「ゲームが面白すぎて中毒者増殖中!」といったところでしょうか。成人の約420万人、中高生の約52万人がネット依存の疑いがあるといいます。10〜20代のネット依存傾向が高く、スマホ所有者ほど顕著にその傾向が見られるようだ。ネットに夢中になるあまり、不眠や抗うつ状態に悩まされたり、食生活が不安定になり低栄養状態に陥ったり。体力が10代なのに40代のレベルまで落ち込んだりと様々な弊害も出て来ます。家族や友人との関係に支障が出てくる場合も。

ネット依存のテスト(Diagnostic Questionnaire)

「はい」か「いいえ」で答えてください

Q1. あなたはインターネットに夢中になっていると感じていますか?

Q2. 満足を得るためにネットを使う時間がだんだん長くして行かなければならないと感じていますか?

Q3. ネット使用を制限したり、時間を減らしたり、完全にやめようとして失敗したことがたびたびありましたか?

Q4,. ネット使用時間を短くしたり、完全に止めようとしたとき、落ち着かなかったり不機嫌や落ち込み、またはイライラなどを感じますか?

Q5. 使いはじめに意図したよりも長い時間オンラインの状態でいますか?

Q6. ネットのために大切な人間関係、学校のことや部活動のことを台無しにしたり、危うくするようなことがありましたか?

Q7. ネットへの熱中のしすぎを隠すために、家族、学校の先生やそのほかの人たちにウソをついたことがありますか?

Q8. 問題から逃げるために、または絶望的な気持ち、罪悪感不安、落ち込みなどといった嫌な気持ちから逃げるためにネットを使いますか?

テストの評価は、5項目以上に該当した場合「病的な使用(ネット依存状態)」。3項目以上の該当で、「ネット依存予備軍」。2項目以下ならまだ依存状態ではありません。お子さんの(もしくは自分自身の)ネット依存状態が簡単にわかる診断なので正直に答える環境があるならばチェックしてみてはいかがだろうか。この診断の難点は正直に答えないと正確に診断できないこと。ネット依存を疑われないよう振る舞おうとすれば簡単にネット依存ではない回答を選ぶ事ができるので、お子さんの状態を保護者が客観的にみてチェック項目に答えていくのも良いでしょう。

心の健康が損なわれる

ネット依存は精神的にも影響をおよぼします。ゲームをしているときは楽しくて気分が高揚し、集中力を発揮する反面、ネットをしていないとイライラしたり落ち込んだりします。ネットを止めるように注意されると、キレて怒りを爆発させる人も少なくありません。こうした状態は、ほかの依存でいうところの「離脱症状」に似たもので、治療の必要があります。

以下のような症状がある場合要注意!

  • 感情をコントロールできなくなる
  • ネットをしていない時の意欲低下が著しい
  • ネットで引き起こされる問題を過小評価する
  • 自己中心的な考えに傾く
  • 話が噛み合わない
  • 思考能力が低下しボーッとしている
  • キレやすくなる
  • 睡眠時間が短い
  • 睡眠時間帯がずれる
  • 睡眠不足でいつも居眠りをしている
  • 無感情、無感動になる
  • いつもイライラしている
  • 劣等感や抗うつ感が強くなる
  • 人付き合いが煩わしくなる

このようにネット依存のシグナルを見逃さず、必要とあらば早めの治療を考えた方が良いでしょう。

ネット依存から子供達を守るにはどうすればいいのか。まずはどうして子供達がネットにハマるのかを理解するところから始めてはいかがだろうか。

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