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会話は「最初のひと言」が9割|向谷 匡史|コミュニケーション弱者救済の書

あがり症や、口下手による対人恐怖症。それらを取り除くコミュ障救済の書籍。さまざまな相手と円滑な会話をするために必要なのはタイミングを外さない「最初のひと言」。社会人になったら避けては通れない会話の場面を制する最強のひと言とは?

「じゃ、私もコーヒーを」

喫茶店や、ホテルのラウンジで仕事の打ち合わせするときは、 みんなと同じ飲み物を注文するのが鉄則である。

──いらっしゃいませ。

ボーイが注文をとりにくる。 「私はコーヒー」 「私も」 「私も」 「私はマンゴージュース」  居合わせた人たちは眉をひそめるだろう。

マンゴージュースが悪いのではない。ビジネスの場合は打ち合わせが目的なので、個人の 嗜好 であれこれ選ぶのではなく、たいてい定番のコーヒーを注文する。コーヒーなら全員の分が一緒に運ばれてくるし、誰が勘定を持つにしてもコーヒーがいちばん安い。ホテルだと注ぎたしてくれるので、話が長引くときは助かるのだ。それに、話し合いの最中に、ストローでチューチューやるわけにもいくまい。

だから、みんなと同じものを注文する。

一対一の場合はどうか。

これも相手に合わせるのだ。心理学で「ミラーリング効果」と呼ばれるもので、 「人間は、自分と似た仕草などをする人に好意を持つ」

とされる。 「コーヒーを」 「私も」

と同じものを注文すると、相手はなんとなく気をよくするが、 「コーヒー」 「私はマンゴージュース」

とやったのでは、無意識に〝対立感情〟をいだくというわけである。

さて、ここからが実践例だが、店内で待ち合わせる場合は、どちらか一方が先に席に着いていることが多い。

相手が目上の場合は当然ながら、こちらは約束の時間より早く行って待っている。先方が到着したら、素早く立ち上がって挨拶をしてから、 「××部長、何になさいますか?」

と 訊ね、 「じゃコーヒーを」  と言えば、 「ボーイさん、コーヒー二つ」  これでいい。

問題なのは、早めに行きながらも、すでに相手が待っている場合だ。 「お待たせして申し訳ありません」 「いやいや、私が早く着きすぎたんですよ。何をお飲みになりますか?」

と、コーヒーを飲んでいる相手に聞かれ、すぐさま、

「じゃ、私もコーヒーを」

と、矢継ぎ早に注文するようではダメ。これだと、自分の好みでコーヒーを注文したように相手に受け取られてしまうからだ。

「何をお飲みになりますか?」

と訊かれたら、まず相手のカップに目を落としてから、

「じゃ、私もコーヒーを」

とやるのが正解。

つまり、

「あなたはコーヒーをお飲みになっているんですね。ならば、私も同じものを注文させていただきます」

という言外のメッセージを相手に送って初めて、ミラーリング効果になるのだ。

そして、コーヒーが運ばれてきたら、相手に合わせて飲む。相手がカップに手をのばせば自分ものばす。カップを皿にもどせば自分ももどす。ミラーリングとは読んで字のごとく、鏡のように反応することなのである。

以上のことを考え合わせれば、「じゃ、コーヒーを」という最初のひと言には、実に深い意味がひそんでいることがおわかりいただけるだろう。

相手と同じ物を頼むというのは簡単かつ効果的なコミュニケーション方法。無難な選択は間違いがなくて良い。これは対面のコミュニケーションだけではなくメールやSNSのやり取りでも言えることですが、相手との関係をミラーリング効果を使って作り上げることは大事。相手が絵文字を使っていたら同じ絵文字を文章中に使うところがあれば使ってみる。自分より明らかに若い世代とのやりとりでは絵文字を使いすぎると「おじさん構文」と揶揄されるかもしれないですが(笑)

「お忙しいですか?」

目上の人に対して、 「お忙しいですか」

という会話の切り出しは、絶対に避けるべきだ。

なぜなら、「忙しい=有能」という社会的価値観において「お忙しいですか?」と問うのは、 「あなたは有能ですか?」

と問いかけていることと同じであるからだ。

ところが、そこに気づかず、「お忙しいですか?」を会話の糸口にする無神経な若手が少なくない。 どんなに笑顔を見せようと、どんなに丁重な言い方をしようと、目下の者から「お忙しいですか?」と口火を切るのは、相手によっては不快にさせてしまう ことがあるのだ。

私に、こんな失敗がある。

週刊誌記者の駆け出し当時、ある大手企業のトップを取材したときのことだ。私は名刺を差し出し、取材のために時間を 割いてくれたことの礼を述べてから、 「お忙しいですか?」

と切り出した。そこで、 「そうなんだ。寝るヒマもなくてねぇ」  と受けてくれたなら、 「一日はどんなスケジュールになっているんですか」

と話を継ぎ、経営トップの多忙な仕事ぶりが引き出せると思っていたところが、 「ヒマだよ」

返ってきたのは、そっけないひと言。 「ヒマなんですか?」 「そう、ヒマ」 「………」  私は話の接ぎ穂を失い、気まずい沈黙に 狼狽 するばかりであった。

きっと、この経営トップは、「お忙しいですか?」という 切り出し が礼儀知らずであることを、「ヒマ」という意地悪い返答で暗に指摘してくれたのだろう。取材経験を積んでいくうちにそのことに気づき、自戒とした。

うんと目上の人に会う場合、もし気のきいた話の糸口が見つからなければ、余計なことは言わないことだ。 「本日は貴重な時間をありがとうございました」

丁重に礼を述べ、一瞬の 間 をおいて相手の言葉を待つ。 「いやいや、こちらこそ。で、今日の用件についてだけど」

と質問されれば、それに答えることで話は弾んでいく。

もし、相手に言葉がなければ、

「さっそくですが」

と用件に入ればいいのだ。

忙しいかどうかなんて知っても仕方がないので質問しないに限る。暇な人に忙しいかどうか聞くのは酷なので、忙しいものとして話を進めた方が好感をもてる。もし暇でも忙しそうに見えたのかと相手への配慮が見え隠れするので吉。

会話の最初ってどう入っていいかわからないのがコミュ障。仲良くなりたいのにどう接していいかわからないなど、対人不安がある人の悩みは多い。会話のきっかけさえ掴めば少しは喋れるのにという人に向けた最初の一言集。

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