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『2025年東京不動産大暴落』あなたの家が半額になる!?

      2017/10/05

不動産価格は、基本的に利用価値で決まる。銀座四丁目の角にある和光の土地建物なら、高級デパートでなくても、様々な利用価値が。しかし、田舎にある何にも使われなくなった土地や家はなんの価値もない。「タダでもらってください」といっても、誰ももらってくれないだろう。民間人の所有する不動産の7割以上がそういう状態で、家の処分に困る人も多い。この先、あなたの不動産価格はどう推移するのか?診断します。

不動産価格は「立地」が9割

われわれ不動産業界の周辺で生きている人間は、日々「不動産は立地が九割」という基本テーゼが身に染み付いている。日本国中、同じ土地などひとつもない。同じ建物はあるかもしれない。しかし、建っている場所は違う。場所が違えば、資産価値の評価は変わる。仮に、同じ建物が全く別の場所ながら、同じ時期に出来上がったとしよう。大量の建売住宅を市場に供給するパワービルダーの建てる標準規格住宅ならありえる話である。そして、建築後におけるこの二つの建物を含めた「不動産」としての資産価値評価には、ほとんど差がなかったとする。しかし、数年後に片方が半額、もう片方は一・五倍の評価に変わっている、ということが起こりうるのが不動産の世界だ。

僕のうちの近くのマンションでは、エレベーターが一階おきにしか止まらないとても不便なマンションにもかかわらず(自分の住む階がエレベーターの止まる階なら問題はないが)、昔から中古売り出し価格が下がらないマンションがある。大型スーパーがすぐ隣にあるだけでまだこんなに高いのか?と疑問に思うが。これも実際に売り出す価格よりも、チラシ価格を高めに設定していつからなのだろうか。駅は一応二駅利用可能という立地だがどちらの駅へも10分で到着。不動産価格の算出の仕方が立地重視だというのがわかる好例だ。

仕事を取ってきたらクビだ

マンション業界にとって、結果的に大きなダメージになったのが、東日本大震災である。地震による直接の被害はさほどでもなかったが、全体としてみた影響はかなり大きかった。新築マンションの販売現場で、売れ行きが低調になったのは仕方がないとしても、上昇気味だった建築費がさらに高騰した。なぜなら、東北の復興事業による、さまざまな建築工事のため、関東から大量の職人さんたちが東北に移動したからだ。これによって、新築マンションの建設現場では、どこもかしこも深刻な職工不足に陥った。

職工の数が足りないので、予定どうり作業が進行しないばかりか、工期が守れない状況に。さらに追い討ちをかけるかのごとく、中国が世界中の資源を爆買いしたことにより建築資材も高騰していた。そこに円安が追い討ちをかけ、さらなる資材高騰へ。ゼネコンにとって二重苦となり、最終的なコストが予測不能になり、「完成して引き渡すと赤字だった」という物件が頻発し、「仕事を取ってきたらクビだ」と言わしめるまでの状況に陥った。

外国人が「爆買い」したタワーマンション

二〇一五年、私のところに香港のテレビ局クルーが取材にやってきた。そのとき、二〇代半ばと思われる女性リポーターが、雑談でこんな話をしてくれた。「大陸の人がやってきて、香港の不動産を買いまくるので、普通のマンションは私たちの年収の五〇倍以上です。香港では家を買えません。もうすぐ自治も無くなります。だから香港の若い人はみんな、ほかの国へ移住を考えています」

中国では、土地を使用する権利しか認められておらず、自分のものとなる所有権がないため、富裕層は海外に不動産を求めるということだ。こういった流れは香港だけでなく日本にも影響が出ている。タワーマンションや埋立地に対するネガティブなイメージを持たない中国人が湾岸のタワーマンションを爆買いしていることは記憶に新しい。中国本土のマンションは築10年で老朽化してしまうため、世界最高水準である日本の建築技術や建築基準は好ましいのである。それにしても外国人の流入で自国の人間が海外に逃避しなければならなくなるという状況はどうしたものか。

空室だらけの郊外アパート 相続税対策の悲惨な末路

よく行う相続対策は、自分の土地にアパートを建てることだ。更地のままにしておくよりも、住宅が建っていたほうが相続税の評価額が低くなる、という住宅不足時代の制度がいまも残っているのだ。だから、郊外の地主たちは、こぞって木造アパートを建てる。しかし、それは正解といえるだろうか。

地主に、アパート建築を持ちかけることを専業としている業者がある。有名どころでは大東建託とレオパレスだ。彼らは「一〇年間家賃保証しますから、ぜひアパートを建てましょう。運営もすべて引き受けます」と持ちかけてくる。彼らのビジネスモデルはこうだ。まずアパートの建設費で儲け、次に運営費や備品のレンタルで利益を出す。当初の契約通りとはいえ、何かの設備が壊れたといっては、修繕費を要求する。それに加え郊外では築十年を超えたアパートでは入居者を募るのも大変で空室問題に頭を悩ませる羽目に。

なんだかよくわからない不動産業界の謎が、克明に描かれていて、裏事情を知ると不動産業界の巧妙な罠が見え隠れして、やっぱり不動産屋は信用できないといった印象を再度植えつけられることに。不動産バブルで諸外国の主要都市よりも東京の不動産はまだ安い水準なので、これからもまだ価格が上がるという楽観的な理由で不動産を買うのはちょっと待ったほうがいいかもしれない。高く売り抜けられたとしても、新居を高値で買わざるを得ないので、やはり不動産投資は自宅以外の投資物件を買う余裕がある人向けなのだと感じた。

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