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興味のあることや本の感想などを綴っていく雑記Blogです。

『神田橋條治の精神科診療室』神田橋條治,白柳直子

      2019/01/01

この診察室で、人は生きやすくなる。臨床の職人・神田橋條治がたゆむことなく続けてきた治療への試行錯誤。臨床経験の積み重ねで磨いた技術、治療者としてのふるまいを、自身の症例報告の形式で記録する。

減薬と離脱症状

神田橋 この場合は、減薬です。「いま服んでいる薬をポンとやめたら、離脱症状で苦しいからね、それがちょっと一仕事よね」と。出されている薬を見て、「これはやめにくい」「これはやめやすい」とか話しながら、どれからやめていくかを決めていきます。まずは、全然効いていなくて、しかもやめても差し支えないものから先にやめていくような計画を立てる。そして関西は、神戸にも大阪にも京都にも、ボクが付き合いのある先生がおられるから、行きやすさとか相性なんかを考えて、紹介する。典型的な双極性障害の人だったら、双極性障害的な気質のお医者さんの方が向くだろうとか思ってね。それで紹介すれば、ボクの仕事は終わりです、初診でね。

減薬については僕も経験がある。3種類以上服薬していた時期もあったが今では常用の向精神薬と頓服のみになっています。薬の量が多かった時期は飲み忘れたりすると顕著に症状が悪化したり眠れなかったりして夜は毎日格闘だったのですが、2回の3ヵ月入院で症状が安定してきた後は徐々に薬を減らしてもらいました。それでも、副作用で太りやすい体質になってしまい、運動とカロリー計算などによるダイエットを少しでも怠ると5キロぐらいすぐに増えてしまいます。僕の場合幸いにも薬を減らしたことによる離脱症状は見受けられませんでした。

発達障害にオススメのサプリメント

神田橋 そうです。「ところでボクは、脳の発育をいくらかでも促進するようなサプリメントを探していて、今のところ見つけているのはこれなんです」と言ってネイチャーメイドのビタミンB6を勧める。そして本人は落ち着きがなくてO-リングテストができないかもしれないから、そのときは、本人にお母さんと手をつないでおいてもらって、それで本人の頭にビタミンB6を当てて、お母さんの指でテストします。本人にできそうなら、本人の指で検査すればいいですが。それで結果が良いようなら、何錠服むか指テストで調べます。それから、同じネイチャーメイドのシリーズでマルチビタミン&ミネラルというのがあるから、それも、どれくらい服むといいかを指テストで調べます。そして「一ヵ月くらいで少しずつ変化が出てきますよ。落ちつくというよりうも、いままでできなかったことができるようになるという形で変化が出てきますから、見てたらいいですよ」っていうんです。

ビタミンB6を使った治療は統合失調症治療にもあるそうで、糸川昌成先生という方により考えられた、<ビタミンB6の大量療法>という技法がある。その先生が統合失調症研究でたどり着いた一つの結論が、統合失調症には二種類あり、一つは遺伝子性が高くて、ビタミンB6が効く。そして症状が非常に変化しやすい。良くなったり悪くなったり。もう一つは単発性、つまり遺伝子性が低くビタミンB6が全然効かなくて、だんだん自閉的になっていって落ちつくところに落ちつく。僕の場合も多分遺伝子性なのでビタミンB6が効くのかもと思ったがAmazonでネイチャーメイドを検索してみると20mg80粒で500円前後つわり対策に飲んでいる人が多いようです。精神疾患の方のレビューもありましたが懐疑的なレビューと気分にムラがある人が改善したというレビューの両方がありこれはプラシーボ効果なのかもと思ったりもします。安いので興味のある方は試してみるのも良いかもしれません。僕の場合、薬同様服薬が面倒なタイプなのでこれ以上薬が増えるのは勘弁といった具合で却下。

統合失調症

神田橋 ええ。だからこれは統合失調症の人の場合だけど、統合失調症がほんとによくなってきたかどうかは、自律神経症状が増えてきたかどうかで診るんです。自律神経症状が増えてこないまま、幻覚・妄想が減ってきたときは、かえって危なくなっています。幻覚・妄想が減ってきて、自律神経症状が増えてきているなら、それは、感覚的な症状に移ってきたと理解できますから、いい兆候です。幻覚・妄想は薬でたたくしかないけれど、自律神経症状には、色んな健康法が役に立つ。だから、いちばん順調な回復経路です。

僕は向精神薬の服用をやめたことがないから、薬をやめたときのリスクはわからないが、いまだに幻聴や妄想から逃れられていない。自律神経症状には様々な健康法が役に立つということでそれを試してみるのも一つの回復の方法なのかもしれない。

精神科の診療室に訪れる様々なタイプの精神疾患(発達障害、愛着障害、依存症、うつ病、双極性障害、統合失調症)を持った人たちをどうさばくかがインタビュー形式で綴られている。患者本人はもちろん家族にも有益な書籍となっております。

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