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皆が活き活きと働くため、日本の経済・労働市場について分析

      2018/05/24

日本の法制度、税制度は公平なのか。経済社会システム、労働市場について実証分析し、「年収の壁」制度の正確な知識を提供する。

働かせ方DM(ダイバーシティ・マネジメント)改革

現在の日本経済の喫緊の課題を解決するために必要なのは「働かせ方DM改革」すなわち老若男女を対象にしたDM(ダイバーシティ・マネジメント:多様な能力を重視し、各個人を高く評価する経営)であり、日本の老若男女が、活き活きと働いていけるようになれば、同時に家族も増えるであろう。先行研究では、各国の出生率と女性就業率は正の相関があったという。

最終的には男女のGDM(Gender Diversity in Management)に限らず、若い世代などの多様な人材を受け入れる必要性がある。もちろんGDMはDMの一つであり、日本経済の課題解決には必要不可欠なものである。女性が活躍できる日本経済社会は、今後日本の若年さ王にとっても活躍できる社会でなければならないし、バブル崩壊後の就職氷河期に新卒であったため正社員になれなかった現在40歳前後のフリーターも対象である。僕は二部の学生だったので大学を卒業してもろくな仕事場はないと悟り、早々にバイト先で認められる仕事をすることにシフトしていった。結果、バイト→契約社員→店長→転職して正社員という道を辿ったが、結局転職先の風土に合わず、病気を発症し仕事を辞めることになり、二回の入院をへて現在に至る。

「ガラスの天井」と「くっつく床」の分析の枠組みと先行研究

男女の昇進格差に関しては、「ガラスの天井」(Glass ceiling)、および「くっつく床」(Sticky Floor)[Booth, Francesconi and Frank(2003)]という言葉がある。前者は、性別などにより昇進が制約された状態をいう。ガラスであるため、透過的な制約を意味する。後者は、初職(最初の職位)から昇進できない状態、をいう。

女性でなくても、契約社員やなんかでは、昇進が難しく、正社員との間にガラスの天井が存在することも。そして一度契約社員として働き始めてしまうと、なかなか初職から昇進できないところが多い。また正社員の地位を守るためか、同じ部署で職能をつけることを案に阻害するような職場まである。閾値効果によりガラスの壁を突破できるのは極めてわずかな人材しかおらず、正社員で入社した新卒との間に大きな壁があるのも契約社員の現状だ。日本の若い世代は就職をゴールにして、会社に入ってしまえば安心と入社後は勉強をしない人間が数多くいる。そんなサボりぐせのある人材より、やる気のある契約社員の方がよっぽど使えるということもしばしば現場では起こる。若い世代には、正社員の地位にあぐらをかくのではなく、自分の身分にふさわしい職能を身につけられるよう努力を惜しまないでほしい。せめて契約社員から不満が出ない程度には。

「失われた20年」期:非正規社員の拡大:1991〜2011年

1991年にバブル経済が崩壊し、1992年からは回収不能の貸付金となった不良債権の処理などにより、日本経済は平均1%程度の低成長期となり、1997年と1998年には2年連続して、戦後2回目のマイナス成長になるなど、デフレ経済が続き、後に「失われた20年」と呼ばれた。名目GDPは世界第2位を維持したが、2010年には中国に抜かれて世界第3位になった。1997年4月には高齢社会対応の消費税を、3%から5%に引き上げた。労働市場は、突然買い手市場となり、経済低迷と共に続いている。日本には「正社員の新卒一括採用」という雇用慣習があるが、当時に新卒であった第2次ベビーブーマー(1971〜1974年生まれ)は就職難となった。フリーター(フリーアルバイター)やニート(NEET:Not in Education Employment or Training)という言葉が一般化した。環境に関わらず、新卒で正社員にならなかった人を、正社員として中途採用しないという特徴が続き、若年層の非正社員化が生じた。

僕のまさにこの事例と同様。1974年生まれなのでギリギリこの世代である。周りを見ていても、大学を出ても就職できないと、専門学校に技術を身につけるために再進学するものや、フリーターになる人が続出しました。正社員として20歳から60歳まで就業する働きかたでは、生涯賃金は2億3600万円。フリーターから就業中断後にパートとして就業する働き方の生涯賃金は3700万円と実現しなかった賃金は2億円にも上ることに。

ワークライフバランスという言葉がよく聞かれるようになって久しいが、就業形態や男女格差などによりどの程度の損失が生まれていて、それが生きづらさに繋がっているかが数字とともに分析された書籍。働きかたによる年収の壁は厚く現状を打破するにはなかなかの力がいるのが現在の日本。働き方の多様化とともにそれぞれが納得いく着地点としての年収を確保できるようになればと思います。

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