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『ティール組織』次の組織モデルはこれだ!

      2018/06/05

上下関係も、売上目標も、予算もない!?従来のアプローチの限界を突破し、圧倒的な成果をあげる組織が世界中で現れている。膨大な事例研究から導かれた新たな経営手法の秘密とは。

本書における人類のパラダイムと組織の発達段階

  1. 無色  血縁関係中心の小集団。10数人程度。「自己と他者」「自己と環境」という区別がない。
  2. 神秘的  (マゼンタ) 数百人の人々で構成される部族へ拡大。自己と他者の区別が始まるが世界の中心は自分。物事の因果関係への理解が不十分で神秘的。
  3. 衝動型  (レッド) 組織生活の最初の形態、数百人から数万人の規模へ。力、恐怖による支配。マフィア、ギャングなど。自他の区分、単純な因果関係の理解により分業が成立。
  4. 順応型(アンバー)   部族社会から農業、国家、文明、官僚制の時代へ。時間の流れによる因果関係を理解し、計画が可能に。規制、規律、規範による階層構造の誕生。教会や軍隊。
  5. 達成型(オレンジ)   科学技術の発展と、イノベーション、起業家精神の時代へ。「命令と統制」から「予測と統制」。実力主義の誕生。効率的で複雑な階層組織。多国籍企業。
  6. 多元型(グリーン)   多様性と平等と文化を重視するコミュニティ型組織の時代へ。ボトムアップの意思決定。多数のステークホルダー。
  7. 進化型(ティール)   変化の激しい時代における生命体型組織の時代へ。自主経営(セルフマネジメント)、全体性(ホールネス)、存在目的を重視する独特の慣行。

人類が歩んできた道のり、そしてこれからの組織とはどういうものが最適かを考える上で重要となってくる発達段階。本書を読む上で大事なものだ。

進化型(ティール)

人間の進化における次の段階は、マズローの「自己実現への欲求」に相当し、「本物の」、「統合的」、あるいは(本書の言い方では)進化型など、さまざまな呼び方をされてきた。この段階は、マズローの欲求五段階説の最後の欲求とされているが(もっともマズローは晩年、もうひとつ上の「自己超越」段階があると発表した)、しかし他の研究者や思想家たちは、かなりの確信をもって人の進化はここで止まらないと主張した(付録②は、その後に続く段階を簡単に説明している)。いずれにせよ、研究者たちは、多元型から進化型への移行が人の進化において極めて重要だという点で見解が一致している。さらに、グレイブと彼の支持者は多元型までの全段階を「第一段の」意識、進化型 から始まる段階を「第二の」意識という用語を使って区別し、進化型への発達の重要性を示そうとした。

研究者たちによれば「第一段」の段階(衝動型、順応型、達成型、多元型)に属する人々は自分たちの世界観だけに価値を見出し他の人たちは間違っていると考える。進化型(ティール)パラダイムに移行して初めて意識は進化し、世界に対処するための複雑で洗練された方法に進路を変える気運の高まりを認識するようになる。

進化型(ティール)では、意思決定の基準が外的なものから内的なものへと移行する。要は自分の内面と照らし合わせて正しいかそうでないか判断する。エゴを失う恐れがないので、一見危険とも思える意思決定をすることができる。充実した人生を送るためには他者からの評価や成功、富や帰属意識を求めるのではない。他者からの承認や成功、富、愛などは結果に過ぎないと考えるのだ。

進化型(ティール)組織の実例

ビュートゾルフのチームには管理職がいない。こう聞くと、「もしそうだとしても、組織内のはるか上には、たとえば、たくさんのチームを統括する地域マネージャーといった強力なリーダーが存在するのではないか?」という疑問がわくだろう。ご想像の通り、答えは「ノー」だ。この組織には地域マネージャーは存在しない。その代わり、「地域コーチ」がたくさんいる。これは言葉遊びではない。一般的な地域マネージャーとは違って、ビュートゾルフの「コーチ」はチームに対する意思決定権を持っていない。チームの成果に関する責任も問われない。売り上げ目標はないし、収益責任も負わない。

従来型組織では、地域マネージャーというポジションは若手の育成のために用意されていることが多いが、出世階段がないこの会社では「コーチ」は教えることができる能力に応じて選抜される。コーチの役割は予想できる問題を防ぐことではなく、問題解決しようとするチームのサポートなのだ。仮にコーチが優れた解決方法を知っているとしてもチームに自分たちの意思で決定させるため上からの圧力はない。

1チームの人数は12人を超えてはならず、これを超える場合はチームを分割する。コーチ1人当たり40〜50チームを受け持つ。チームメンバー間のミーティングに加えコーチとも定期的にミーティングを開き問題を共有しお互い学び合う。車内SNSでは常に有識者に意見を求められるよう誰もが専門知識を持ったスタッフに質問ができる。GoogleやYahoo!知恵袋のの社内版といったところか。

様々な会社組織において実践される進化型(ティール)組織は、社員のモチベーションを大きく変えるものだ。誰もが会社の資源を活用でき予算策定から、人材の雇用までチームが管理することで社員個人の充実感は他にはないものに。すでに階層型組織が出来上がってしまっている企業には導入は難しいかもじれないが、できたばっかりのスタートアップなどでは、導入を考えてみるのもいいだろう。

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