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「AIで仕事がなくなる」論のウソ。なくなる雇用は9%

   

AIで人の仕事が消滅する……。
研究者による「20年以内に49%の仕事が消える」との予測から、5年が経った。
その間、「AI時代に生き残る仕事は?」、「AIに負けないスキルを身につけよう!」といった話題で持ちきりだ。
AIで仕事から解放されるという楽観論、AIで職にあぶれた貧困者が続出するという悲観論。多くの論があるものの、そもそも”議論の土台”自体からして、正しいのだろうか?

○研究者は仕事現場の”リアル”を知っているのか?
○導入コストやロボッティクスの開発スピードは考えているか?
○現在の雇用体系は理解されているのか?
○AIの影響はあるにしても、具体的にどんなプロセスを経るのか?

AIによる雇用への影響が、どこからどんなペースで広がっていくかを徹底検証。
長年雇用を見つめてきたカリスマがひもとく、「足元の」未来予想図。
これからの日本にとって、AIは救世主か?亡国者か?そして確実にやって来る「すき間労働」社会とは……?

日本の労働人口の49%がAIによって消滅する!?

2015年12月、野村総合研究所が衝撃的な研究結果を発表した。国内の仕事について自動化可能な確率を試算した結果、今後20年以内に、労働人口全体の49%がAIやロボットによって代替される可能性が高い、というのだ。これは、労働政策研究所・研修機構が「職務構造に関する研究」で扱っている601種類の職業について、それぞれの30程度の特徴(必要なスキルや知識、仕事環境、従事者の価値観など)を数値化したデータを用い、それこそAIを使って職業別の代替可能性を算出した内容だ。ただし、これは、技術的な代替可能性を示すだけのものだ。たとえば、労働者の過不足状況や自動化にかかる費用との見合い、などを含めた総合的な判断ではない。

AIの導入にはコストがかかる。自分の従事している職業にAIが導入される場合、どの程度のコストがかかるのかを考えてみれば、まだ自分の仕事は大丈夫と言える職業も多いのではないだろうか。それと企業の規模などによってもAIの導入に意欲的な企業とそうでない企業とで明暗が分かれるだろう。自分の会社が新しいソフトウェアやパソコンの購入を渋るような会社なら、職種はどうであれ、AIによって仕事が無くなる心配はしなくても良いのではないかと思ったりもする。本当に怖いのはまず、業界のパイオニアとも言える会社がAIを導入して前例ができ、普及段階に至った場合、はじめて危機感を感じるようになるだろう。慢性的な人手不足に陥っている業種も改革が必要なので、AIやロボットに代替される可能性が高いと言えるだろう。

無くなる仕事を水増し?

それにしても、このラインナップには少し、違和感が湧かないか?「なくなる仕事」には多数の仕事がラインナップされているように見えるが、よく見ると、金属加工や事務などの一部の仕事が細分化されて並んでいるだけなのだ。一方、「残る仕事」は、アートディレクターやアナウンサーなど、大くくりの職種ばかりになる。たとえば、アナウンサーなら、報道アナウンサー、バラエティMC、情報番組キャスター、天気予報キャスター、司会業など、いくらでも細分化できるだろうが、それはされていない。「なくなる仕事」を多く見せ、「残る仕事」を少なく見せる意図があったのでは、とうがった見方もしたくなる。

確かに代替可能性が高い100種の職業を見て見ると大くくりで「事務員」とすれば一つの職種で済むのに、13種もの細分化された事務員の仕事が掲載されている。そこまでして、不安を煽る意味って一体なんだろうと思ったりもするが、それだけAIの導入メリットが大きい職種ということか。大手のスーパーやコンビニでもこれからは無人化が進むことだろう。時給の割に覚えなくてはならないことが多くフリーターから店長として正社員登用なんて流れになったらオーナーにこき使われるのが目に見えている職場なので、若い人が寄り付かなくなっているコンビニ。外国人留学生などが頼みの綱となっているが、今後は無人化が進み人材登用の必要がなくなる代わりにオーナーへの投資を促すように変化していくだろう。金持ちオーナーはAIを導入できるが、そうでない脱サラオーナーとかは一時的に資金繰りが厳しくなるかもしれない。代替できるかどうかよりも現実的に代替コストを払えるかどうかが導入の鍵となってくるだろう。

事務仕事はAIよりもIT化で大部分が解決する

アメリカではリクルート同様に、事務作業ではかなりIT化が進み、効率化の伸びしろは減っています。対して日本は、IT導入に親和的な企業とそうでない企業に大きな差がついている。確かに、規模が小さい企業であれば、事務作業をIT化する投資を行うよりも、おざなりに人手を使い続ける方が面倒がなく、場合によってはコストも低いことがありえるので、まあ仕方はないでしょう。

AIがどうだこうだという前に、まずは、IT化の徹底が先決だろう。新しい機器やソフトウェアは古いものと比べ圧倒的に便利であって、仕事の効率化に威力を発揮します。

代替可能性がある職業に自分の会社の職種が入っていたとしても、コストを支払う余裕のない会社では、AI化は進まない。中小企業なら今まで通りの状況がしばらく続くだろうし、AI以前に、IT化による対応でも十分だろう。この先15年でなくなる雇用はせいぜい9%程度ということです。

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