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BRAIN DRIVEN パフォーマンスが高まる脳の状態とは|青砥瑞人|脳を学ぶ時代、神経科学を応用する時代

脳の中でどのようなことが起こっているのか?今は脳を学んでその特性を理解し、知識を深め最良の結果を求める時代。パフォーマンスを高めていくための神経科学。

モチベーション

モチベーションに関わる「腹側被蓋野(VTA=Ventral Tegmental Area)」はドーパミンを放出するが、この部位は中脳の一領域として存在する。ここがさらに上部の大脳辺縁系や大脳新皮質などの高位な部位に影響を及ぼすことになり、その関係性を見るのがモチベーションを捉えるうえでは非常に重要になる。

脳幹と大脳辺縁系の間に位置する「間脳」は、バイパスとして高次の脳機能と古くからある脳幹をつなぐ。間脳は全身とコミュニケーションを取るため、交感神経、副交感神経といった全身に張り巡らされた自律神経系と連絡を取り合っている。さらに、ホルモンを合成し、化学物質を全身に作用させる機能も持っている。

大脳辺縁系は学習に重要な部位で、海馬(Hippocampus)や扁桃体(Amygdala)が関与し、感情や記憶に深く関わっている。そこを取り囲むようにして上部に存在しているのが大脳新皮質と呼ばれ、クリエイティビティ、収束思考、発散思考などの思考といった高次の脳処理機能をつかさどっている。

このような脳の解剖学的な見地から考察した人のモチベーションの構造を、本書では「神経科学的欲求五段階説」と呼ぶことにする。

脳の機能を見ていくと、古くからある脳機能、すなわち脳の下部の構造がモチベーションとして優先されることが多い。 だからこそ、たとえば睡眠不足の状況になると、生存のための睡眠が優先され、高次機能を発動させることが非常に難しい状態になる。呼吸や体温が乱れていると、学習や仕事のモチベーションどころではないのである。したがって、脳幹や間脳などでつかさどる機能のコンディションを整えておくことが、学習系や高次脳処理機能系のモチベーションを引き出すためには重要となる。

常に最高のパフォーマンスを出すために、睡眠などはしっかりとって休息するべき。徹夜で残業を重ねるなんてもってのほか。とはいえ僕のように夜型だと作業する時間も深夜になりがち。モチベーションを維持しつつ体調を管理できてこその仕事。

ストレス

我々は通常、さまざまなストレッサーに囲まれている。あるカフェで仕事をしているとしよう。そのとき、周りの音やつながりにくいWi-Fiなどがストレッサーとして考えられるかもしれない。あるいは、怖い上司やクライアントの顔を思い出すことで内側からのストレッサーがあるかもしれない。前の晩に喧嘩したパートナーとのことを無意識に思い返し、ストレスを感じているかもしれない。我々はふとした瞬間に、多様なストレッサーを持つ可能性がある。

だからこそ、いま、この瞬間の自分に意識的に注意を向け、自分がやりたいこと、やろうとしていることにトップダウンの意識的な注意を払う必要がある。同時に、無意識のうちにストレッサーとなっているものを棚卸しし、ノイズを低減させる整理も必要だ。

この話を聞いて、モチベーションにおけるドーパミンとノルアドレナリンの関係を思い出した方がいるかもしれない。

仕事中に周りが過度に気になるのは、ノルアドレナリンによってさまざまな情報に対して脳がアクティブになっている状態である。たしかに脳の情報処理機能を高めてくれてはいるが、余計なノイズにも注意が高まり、気が散りやすくなるのである。

そのノイズを低減させてくれるのがドーパミンである。自分のやりたい理由、意味、意義を見出し、自分で目の前のことをSEEKさせる状態にすることで、ノルアドレナリンとドーパミンのモチベーションを活用できる。

自分のやりたいこと、やろうとしていることから受けるストレスという、一見当たり前に聞こえる「適切な」ストレスの定義は、実は奥深い。だからこそ、仕組みを知ったうえでストレッサーを掌握し、どこからストレスを受けているのか整理することが大切だ。そして目の前のことに集中するように脳を使うことで、我々の生産性、パフォーマンス、学習効果が高まるだろう。

一日中家で作業することが多い僕は、自宅をカフェ化。お気に入りのマグカップを出してコーヒーを豆からミルで挽き、好みのフレーバーシロップで味変したりして飽きの来ないおうちカフェを楽しんでいます。ストレスを感じてきたなと思ったら椅子から立ってストレッチした後、コーヒーを入れるルーティーンを発動します。

神経科学に基づくパフォーマンスを上げる方法論。仕事に悩みを抱えている人には目から鱗の内容かと思います。

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