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試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。|尾形 真理子|ルミネの広告コピーから生まれた恋愛小説

年下の男性に片思いする文系女子、不倫に悩む美容沼にハマった女性、結婚式でスピーチを頼んでくる配慮のない元彼に悩むOL。恋愛に悩む女子たちが訪れた小道の先のセレクトショップ。不思議な雰囲気のオーナーと一緒に、人生を変える一着を探す。あなたといたい、一人で平気二つの環状の狭間で揺れ動く女心を優しく包むルミネの広告コピーから生まれた恋愛小説。

可愛くなりたい

いかがですか?試着室から出た時にかけられる言葉。

洋服に興味を持ち始めた時には慣れていないのでこうした店員とのやりとりも億劫に感じることが多い。

僕はそれが煩わしくて、ほぼ全ての洋服や靴をネットで買う。

慣れないうちはサイズ感がわからなくて、失敗もあったが、慣れて仕舞えば要領よく買い物ができる。

女性はきれいになるために試着室で日々格闘している。

そんな女性たちを悩みとともにお届け。

日々の生活の中で生まれて来る様々な悩み。

中でも恋愛に関する悩みを持った女性たちが、この路地裏のセレクトショップに足を運ぶ。

そこには様々な恋愛事情を抱えた女性たちが。

ドレスコードは花嫁未満、脇役以上

女性を悩ませる問題の一つに友達の結婚式の披露宴がある。

元彼から披露宴への招待を受けた彼女は、花嫁未満、脇役以上を狙いファッションを決める。

この場合、非常識な元彼が悪いのだから多少目立つのはアリだろうが、やはり花嫁よりも目立ってしまうのはどうかと思う。

昔、僕の父親が会社の人間の披露宴に参加した際、芸能人が列席した。

もちろん、注目はその芸能人に集中してしまい、花嫁そっちのけで撮影会が始まってしまったのだそう。

芸能人もあまり目立たぬようにそろっと会場入りしてきたものの、ものの数分であたりはざわつき始めたのだ。

ふさわしい洋服をチョイスするためこの女性も試着室に入る。

好きは、片思い。似合うは、両思い。

洋服と言っても誰もがモデルさんのように着こなせるわけではない。

僕のように低身長で短足だったりとコンプレックスを抱えた人間は意外と多い。

というかスーパーモデルでもない限り、スタイルのコンプレックスは少なからずあるだろう。

そんなコンプレックスを抱え、試着室へ今日もお客が入っていく。

洋服においては、好きは片思い。似合うは両思い。

ぜひとも似合う洋服に出会いたいものだ。

それを叶えてくれるのが店員さんだ。

 

試着室で繰り広げられる女性の葛藤を描いた恋愛小説。あなたは試着室で思い描くお相手がいますか?

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