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残念な教員~学校教育の失敗学~|林 純次|「教え方を知らない教員」が8割!

鈍感、学ばない、学べない、コミュニケーション不全、理念欠如型の教員が8割!こうした残念な教員を量産する学校教育の現場での失敗の仕組みを考慮し、未熟練教員と生徒を共に成長させる方法を提示します。

教育現場の実情

本を読まない

読書を勧めることを良くないという人はそうはいないだろう。多くの教員も生徒の「活字離れ」を嘆き、国語教員を中心に推薦図書を選んだりして、少しでも文字を読むことの意味を伝えようと躍起になっている。

では、肝心の教員自身はどうか?  教員は、大学を卒業しなくては教員免許を取得できない制度になっているので、それなりに活字に触れ、日頃から読書をしているはずだと思われるだろう。しかし、残念ながらそれは間違いである。

2011年に小笠原喜康日本大学教授らが行った教員向けアンケート調査によれば、教育関連の本を年間 20 冊以上読む教員の割合は、勤務年数2~ 10 年9・9%、 11 ~ 20 年 15・7%、 21 ~ 30 年 22・8%、 31 ~ 40 年 35・1% で合計 23・0% となっている。自分の仕事に関連する本を、月に2冊すら読まない人間が約8割もいるということだ。

批判を恐れずに言えば、その8割の教員は今すぐ教員免許を破り捨てるべきである。なぜなら、我々教育者は学び続けることを課せられた職業人だからである。

早稲田大学教職研究科教授の油布佐和子教授は、この調査結果に対してこう述べている。  勤続年数 10 年 未満 の一般教諭の 68・1%、 11 年以上 20 年未満の一般教諭の 59・5% の年間読書数は、 10 冊未満であることが報告されています。(中略)教育に携わる者の読書量として、これは看過されるべき数値ではありません。

このように一カ月に一冊の本も読まずに教壇に立っている人間が、教育の一端を担っているのだ。こういう調査では、見栄を張って実際より大きな数字を回答するケースが多いだろうから、実体はもっと悲惨だと想像できる。現場にいる者の実感としては、新聞すらまともに読めない・読まない教員が数多く存在する。

もちろん、教員が多忙であることは間違いない。  午前8時頃には実質的に業務が開始され、一旦始業するや否や着席する時間もなく、終業時間まで駆け抜ける日々であることも多い。中学・高校の教員で運動部の顧問もしていれば土日の出勤も当たり前である。この意味で、現在の教員が置かれている労働環境は憐れである。教育システムが制度疲労を起こしていることも否めない。

そのため、多くの教員が「忙しくてねぇ」とボヤきながら、読書をしない生活を送ることになる。 だが、それは言い訳に過ぎない。

本を読む時間がないと嘆く人は教員以外にもたくさんいる。新書なら2時間もあれば一冊読めるので30分×4、4日もあれば一冊読めます。それでも30分が捻出できないほど忙しい人にはオーディオブックをお勧めしています。最近ではラインナップも充実してきていて聞き流すだけで読書を耳で体験できます。

教師の技術

「いじめ」をなくす取り組み

もう一つ、保護者からの要望で多いのは、「日々意欲的かつ前向きに、充実した生活をしてくれること」というものである。この中には、当然、いじめられないことや無気力にならないこと、不登校になったり不正行為に手を染めたりしないことが含まれる。また、いい出会いをしてほしいとか、かけがえのない友人を作ってほしい、ということも含まれるだろう。

ではまず、長年問題視されながらも決定的な解決方法が見出せない「いじめ」「学級崩壊」「授業崩壊」問題に向き合う教員に目を向けてみたい。学級崩壊やいじめの研究の一つに、担当教員起因説がある。確かに私の実感としても、担当教員が実力者である場合、いじめや学級崩壊・授業崩壊はほとんど発生しない。学級担任制であれば、担任を変更したら、すぐにいじめ行為が減ったという話はよく聞くし、教科担任制の中学・高校では、教員によって、生徒が真面目に話を聞く授業と集中できない授業が存在するという話もよく耳にする。

私は、授業が荒れるのは、教員が生徒の自己実現欲求や所属欲求に向き合わず、的確なコミュニケーションがとれていないからだと考える。裏返せば、生徒が自己の欲求と授業を結びつけることができ、心理的な安定感を抱きやすければ、授業は安定すると分析できる。

ここで、いじめをなくしたことで知られる「構成的グループエンカウンター」という手法を紹介しよう。 「グループエンカウンター」とは、学生が授業や行事など学校生活に関わる全ての場面において、本音を表現し合い、それを互いに認め合う体験を通じて、自分自身や他者を理解すること、生きる喜びや勇気をもたらすことを目的としたものである。 「構成的」とは、 ① 活動をリーダーの用意した課題に沿って行う、②エクササイズの内容やグループのサイズを指定する、③エクササイズに取り組む時間を設定する、という意味である。

この実践では、例えば、中学生・高校生でも答えられるレベルの簡単な問いを数名のグループで話し合ったり、共同作業をしたり、他己紹介(クラスメイトの特徴・性格などについて、別のクラスメイトに向けて説明をすること)や伝言ゲームなどをしたりして、人間的な相互理解を深め、対人コミュニケーションへの心理的な障壁を減らすのだ。

いじめの根絶は保護者や生徒の悲願ではあるがなかなか達成が難しいかと。誰でもいじめ被害者になりうるのが怖いところでどのように振る舞えばいじめが発生しないかという永遠の課題だけが残る。最近ではあだ名をつけたり「君」「さん」で性差をつけたりするのも禁止らしい。僕らの時代はあだ名が当たり前のようにあったし受け入れていた。そこには、仲のいい相手にならあだ名で呼ばれるのもいいが、そうでない人や後輩からあだ名呼びされるのを嫌うなどやはり問題が。

学校教育の現場で必ず遭遇する残念な教員。もしかしたら今現在教員であるあなたもその一員としてカウントされているかも?残念な教員を炙り出し現場でどのような点がダメなのかを共有するためにも現役教員に呼んでほしい書籍。でも、本当に読んでほしい残念な教員は本を読まないが…

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