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悩む力を読んで自分とは何か考える

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自我とは他者との「相互承認」で自分を他者に対してさらけ出す必要がある。

「『あなたは本当に真面目なんですか』と先生が念を押した。『私は過去の因果で、人を疑りつけている。だから実はあなたも疑っている。然し何うもあなた丈は疑りたくない。あなたは疑るには余りに単純すぎる様だ。私は死ぬ前にたった一人で好いから、人を信用して死にたいと思っている。あなたは其のたった一人になれますか。なって呉れますか。あなたは腹の底から真面目ですか』」

夏目漱石の『心』の一節(読んだことないけど)らしいが、的を射ていて友達がいない、できてもなんか疑ってしまう僕には心に刺さる。

「物知り」「情報通」と「知性」の違い

同じ情報でも、自らの血肉となっているものと、たくさん詰め込んだだけのものではやっぱり違う。後者は知性とは言い難いと著者は言う。これは情報が溢れる世の中で詰め込みになりがちな情報を咀嚼して自分のものにしていかなければならないと感じた。

サービス業で働くということ

現在はあらゆる仕事がサービス業化しつつある。「社会関係の再生産」に関わる労働であり、人間関係を主とするコミュニケーション・ワークスだ。単純労働と違ってマニュアル化しにくい。某コーヒーチェーン店などではマニュアルがないとこともあり、各々の努力と工夫が必要で肉体も精神もフルに使わなくてはならない。僕も十数年前にサービス業で働いていたが人間関係の構築がうまくできず、数年で退職した。それ以降漱石風に言うと「過去の因果」で、人を疑りつずけている。

全編通して、夏目漱石やマックス・ウェーバーの考え方をちりばめたた書籍となっております。

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