実践！５０歳からのライフシフト術｜大野 誠一,豊田 義博,河野 純子｜葛藤・挫折・不安を乗り越えた２２人

たまにうちにも高齢者向けパソコン教室のチラシが入るが、どうせやるなら独習をお勧めする。人から教えられたものは身に付きにくいような気がします。自分で調べて独習の方が検索スキルや学びの技術が身につきこれからにもつながるからです。一度得たいスキルを習得したら同じ方法でその他のスキルも身につけることができます。オンラインで学習できるパソコンスキルのアプリやサービスなども今は充実しているので、近所のパソコン教室に通うメリットはコミュニティーに参加することぐらいです。

民泊始めました

法整備が急ピッチで進む訪日外国人向け市場はチャンスも豊富

経済のグローバル化が進展している今、どんな企業であっても海外と関わらない企業活動はあり得なくなっています。さらに、日本国内は人口減少社会に突入し、中小企業にとっても海外進出は欠かせないテーマ。三浦さんや秋本さんのように、グローバル企業で豊富な経験があれば、ビジネスを通して「海外とのかけはし」になるというライフシフトは有望な選択肢になるでしょう。 「住みたいところへ」の章で紹介する中田さんのように、日本語教師となって活躍するという手もあります。活躍の場は中田さんのような海外だけでなく、国内で日本に滞在する外国人に教える人もいます。

訪日外国人向けのサービスを通じて、「海外とのかけはし」になるチャンスも大いにあります。インバウンド旅行者誘致政策もあって、２０１７年度の訪日外国人は、前年比 19・３％増の約２８６９万人に達しています。三浦さんが取得した「通訳案内士」は高度な語学力と日本文化の知識が必要な国家資格ですが、通訳ガイド不足を反映し、２０１８年１月に改正通訳案内士法が施行になり、資格がなくても有償で通訳ガイド業務ができるようになりました。また民泊が重要な観光インフラとなり、民泊新法が２０１８年６月に施行され営業ルールが整備されています。Ａｉｒｂｎｂのような民泊サイトがあって手軽に集客できるうえ、サービスのポイントなどノウハウをアドバイスしてもらえます。予約受付や清掃、カギの管理といった実務を代行する事業者も登場していますので、こちらも参入しやすくなっています。語学力がなくても、末光さんのように多言語の翻訳機があれば心配無用。ホスピタリティがあり異文化コミュニケーションを楽しめるタイプの人に向いているといえるでしょう。