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「売れないものは売れない」を変える秘策、教えます!

売れないものを「モノを変えずに」「お金をかけずに」「時間もかけずに」売ってこい。そんな無理難題を、言われる人は少なくないと思います。「そんなのムリに決まってる!」。たしかにそうかもしれません。でも本書にはこの難題に見事こたえて大ヒットした売り方がたくさん紹介されています。工夫次第、売り方次第でモノは売れる。それをぜひあなたも体験してください。

1行のキャッチコピーでウリを伝える

「デロンギヒーター」という商品をご存知でしょうか?イタリアの家電メーカーのオイル内蔵型ヒーターです。温風も出さず静かで空気も汚れません。でもこれだけではほとんど部屋は暖まりません。しかしその割には電気代が高い。ヨーロッパでは主暖房で部屋が暖まったあと、室温を維持するために使う補助暖房器具として普及していましたが、日本では当初全く売れませんでした。しかしある通販会社が、この商品の「ウリ」を1行のキャッチコピーに凝縮して伝え多ところ、創業以来初めての大ヒットとなりました。

どんなキャッチコピーかって?それは「寝室に置いておくと、ひと晩中ホテルに泊まっているような快適さ」というものです。寝室用のヒーターとして優秀であることをアピールしたわけです。一般家庭に普及しているエアコンだと「温風が嫌い」「うるさい」「換気が心配」「乾燥で喉を痛める」などの理由で使用を控えていた人たちがこれに飛びついたのです。「デロンギヒーター」の静かで暖まりにくいという特徴をうまく消費に結びつけたいい例です。このエピソードは30年も前のものですが、通販ではいまだにこの「ウリ」をもって売り続けロングセラーになっています。

エンタメ要素という「ウリ」で売る

京都の水族館で、展示されている魚と肩を並べるくらいに人気のパンをご存知ですか?それが「すいぞくパン」です。水の生き物をかたどったパンで、カメ、ペンギン、チンアナゴ&ニシキアナゴ、カエル、ゴマフアザラシなどの種類があります。特に子どもたちに大人気で、中にはこのパンを全種類食べたいがためにリピーターになっている家族もいるそうです。これも言ってしまえば、中身は普通のパンなのですが、エンタメ要素が加わったことで人気になった商品です。

カメをかたどったパンなら僕が小さい頃も近所のパン屋さんで売っていた記憶があるが、ペンギンやチンアナゴ&ニシキアナゴ、カエル、ゴマフアザラシとなるとかなりマニアックで普通のパン屋にはまず置いていないだろう。どれも同じ味だとしても、子どもたちは喜んでこれをほおばることだろう。

あなたが商品を売ろうとしている「時」を、以下の視点から考え直す

  • 常識だと思っている「開店時間」を見直すことでチャンスはないか?
  • 同業他社と営業時間をずらすことでチャンスは生まれないか?
  • 「24時間営業」にすることで「独自化」できないか?
  • 「営業時間や賞味時間を限定」することで「商品価値」をあげることはできないか?
  • 「提供速度を速くしたり遅くしたり」することで「新たな価値」を生み出せないか?
  • 「普段入れない時間」や「空いている時間」を利用することで、「新たな売上」を作ることはできないか?
  • 「時間帯専用」「季節限定」などにすることで「商品価値」を上げられないか?
  • 「季節や旬を変える」ことで、消費者の気持ちを盛り上げることはできないか?

同業他社と営業時間をずらすことで成功した例は、新宿歌舞伎町の深夜の調剤薬局が上げられるだろう。仕事終わりに寄ることができるので急な発熱などにも対応。どこの薬局も閉店しているので、ほぼ一人勝ち状態。水商売などの夜の仕事の人たちにも親しまれている。提供速度を上げて成功したのはマクドナルド、スタッフの教育には時間がかかるがその分客を待たせずに商品を提供することが可能に。季節限定というのは飲食店ではもはや当たり前に取り入れている商品の売り方だ。僕もスタバに入るとついつい季節限定のフラペチーノ®︎に手が出てしまう。

シーブリーズはなぜまた売れた?

私は20代の会社員の頃、夏になると必ず週末には海に行って、浜辺でカラダを焼いていました。今では考えられませんが、いかに黒くなるかに命をかけていたのです。そんなときの必需品が「シーブリーズ」でした。ほてった肌をクールダウンするためのスキンローションで、その頃は、かなりのヘビーユーザーだったと思います。さすがにもう10年以上、シーブリーズを使うことはなく、商品のことも全く忘れていました。しかし最近、CMでまたよく見かけるようになりました。あれ?でも何かイメージが違う。そう。海のシーンも出てこないし、主人公は広瀬ずずさんが演じる女子高生という設定。先輩との胸キュンなシーンが演じられています。

10年前、シーブリーズの売り上げはどん底となり、その理由はそれまでターゲットとしてきた20〜30代男性が海に行かなくなったことが原因でした。そこでメーカーはターゲットを変える決断を。「部活女子」の制汗剤としての需要を掘り起こしたのです。僕の高校時代に学校で体育の授業後、幅を利かせていたシーブリーズは広瀬ずずちゃんの影響で女子たちにも受け入れられるようになったわけです。

おじさんがダメなら女子高生に、女子高生がダメならおじさんに。ニベアなんかもおじさん向けに商品開発をして成功したいい例です。ものはいいのにどうしてうちの商品は売れないんだと悩んでいる人たちに送る発想の転換を促す書籍です。

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