図解仕事のミスが絶対なくなる頭の使い方｜宇都出雅巳

図解仕事のミスが絶対なくなる頭の使い方｜宇都出雅巳｜メモで、仕事のやり方は劇的に効率的に

2021年11月12日

学生時代の勉強と違って社会人になったらカンニングが許される。そんな環境下でパフォーマンスを発揮するのがメモ。脳の記憶領域をカバーするメモで、仕事のやり方は劇的に効率的に。ど忘れ、不注意、勘違い、誤診断を予防する一生ものの仕事術。

メモリーミス対策の基本=メモする

ビジネスシーンでは、受験と違い、ほとんどの場面で「カンニング」が許されます。大半のことは頭に入れる必要がありません。

スケジュールはスケジューラーに入れておけば勝手に通知してくれますし、電話番号は一回登録すれば覚える必要もありません。人前でしゃべるプレゼンのときでさえパワーポイントを見ながら行います。

みなさんも、Dropbox や Evernote、Google カレンダーなど、各種アプリを使っていると思います。これらは世間では「仕事効率化ツール」と呼ばれていますが、言い方を変えれば「記憶補助ツール」です。それらのツールは、人の情報処理の中核を担うワーキングメモリの負荷を減らし、情報処理をすばやくすることを通して、仕事を効率的に処理することに役立つのです。

そのなかでも、メモこそもっとも原始的で、もっともわかりやすい記憶補助ツールであり、仕事効率化ツールといえます。メモをとる習慣がない人からすれば、メモを書く手間を省いて少しでも仕事を効率化している気になっているかもしれません。

しかし、メモに書かずに、頭で「覚えておかなきゃ」と思うこと自体がワーキングメモリのムダ遣いであり、仕事の非効率化の要因になります。また、せっかくいいことを思いついても、メモしないと大半は忘れてしまいます。ワーキングメモリは短期的に記憶を保存するだけではなく、作業台でもあるので、覚えておかないといけない量が増えるほど作業台が狭くなり（＝注意力を消費し）、複雑な情報の処理ができません。

その点、メモに書き残せば、即座にワーキングメモリを解放できるので、仕事の精度やスピードも上がるのです。上司が新人に対して「メモをしなさい」と口うるさく言うのは、自分も含め多くの新人を見てきた経験上、どうせ忘れることが目に見えているからなのです。

僕は最近Dropbox や Evernote、Google カレンダーなどを捨てて「Notion」というアプリに全ての情報やタスクを一元化しました。データはDropbox や Evernote、スケジュールやタスクはGoogle カレンダーなどというアプリの横断が面倒になったからです。仕事効率化アプリは他にもたくさんありますが、それらについている機能のほとんどがこの「Notion」というアプリで運用可能です。自分好みにカスタマイズも可能で可能性は無限大。気になった方はダウンロードしてみてください。使い方はYouTubeで「Notion」を検索すれば無数に使い方をレクチャーしてくれる動画がアップされているのでそれを参考に。

やることを分解・具体化する

なかなか取り組み始められない、集中できない仕事は、だいたいが以下のようなものです。

・何から手をつけていいかよくわからないくらい壮大な仕事

・とにかく手間がかかる面倒な仕事

・締め切りが曖昧な仕事

これらに共通するのは「いま何をするか」が明確になっていないこと。いくらやる気があっても、やることが明確でないと行動できません。まずは仕事を細かく分解して、具体的にしていくことです。

たとえば、本のタイトルを決めないといけないとします。期限はまだ先ですが、早いにこしたことはありません。タイトルの考え方や決め方については自由にやっていいと言われています。

さて、このような仕事でゾーンに入ることができるでしょうか?タイトルを決めるということは、さまざまな案を出して、その中から絞り込むということです。この時点で仕事が2つに分解されました。また、案出しでは方向性を3つ考え、それぞれの方向性で10 案ずつアイデアを出すなど、プロセスを分けることができるはずです。また、それぞれにかける時間を割り振っておけば、少なくとも「今日、会社を出るまでに自分がすべきこと」は明確になるでしょう。

マラソンにたとえれば、42.195 キロを完走することが最終ゴールであったとしても、まずは目の前の5キロ先の電信柱に意識を向けることです。仕事の速い人は、すぐに仕事を具体的かつ明確にします。これによって、自分がいま何をすべきなのかがわかるため、迷いなく仕事に取り掛かることができ、ゾーンに入りやすくなります。そして結果的に人より速く仕事を終わらせているのです。

仕事を効率化するためには最新のツールを使いこなすことが大事。世の中には便利なアプリが多数あるにもかかわらず、使っていない人がほとんど。仕事を細かく分解して月別、週別、日別などに落とし込むことでやらなければならないことが見える化します。そんな仕事管理を手助けしてくれるアプリ（Notion激推し）を導入して脳の領域をフルに使いましょう。

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