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伸びる会社は「これ」をやらない!|安藤 広大|企業内での位置関係を重視することで成果を上げるマネジメントノウハウ

部下に寄り添うマネジメント手法が流行っているが、そんな手法とは一線を画し、企業内での位置関係を重視するマネジメントノウハウ。そんな方法論を企業経営者の間でこっそり人気が高まっている「識学」の第一人者が解説する書籍。

数字・ 事実で判断できない評価基準を伝えるのはやめる

【よくある誤解】

うちの会社によい見本がいるじゃないか。○○君みたいな統率力のあるマネジャーに育ってくれ。

今期、君に求めることは営業力のアップです。営業力がアップしたかどうかで評価するので、そのつもりでいなさい。

◆部下に「求めていること」を明確に伝える

前述の「よくある誤解」のようなことを言われた部下は、どのように思うでしょうか。

「よし、○○さんみたいなマネジャーになれるように明日からがんばろう」 「営業力アップのために、いろいろとチャレンジしていこう」  と思う人もいます。しかし、ほとんどの人がそうはならない可能性が高いはずです。

なぜでしょう。明日から何に取り組めばよいか、どう動けばよいかのイメージがまったく湧かないからです。さらに、その根本の理由としては、求められていることのゴールが明確にイメージできない、ということがあります。ゴールが曖昧であるために、最初の一歩を踏み出す、その一歩が何かすらも曖昧になるという状態です。

評価を進めるうえで最も大切なのは、「上司が部下に対して何を求めているかを明確に伝えること」です。評価とは「求めている事柄に対する到達度を評価する」ものなので、「何を求めているか」が伝わっていない状況では、評価を始めることができません。

では、「何を求めているかが明確に伝わっている」とは、どのような状況をさすのでしょうか。それは、「上司と部下で、100点満点の状態に対する認識が一致している」という状態です。つまり、結果が出て、部下が「できた」と認識しているときに、上司のほうでは「できていない」と判断するような状態にならないということです。

この正しい評価をするうえで最も大切で、最も初歩的なことが、ほとんどの会社でできていません。初めから完璧にできている会社は、皆無といってもよいでしょう。

多くの会社では、冒頭のような発言が、評価の面談時にも聞かれるような状態です。これでは、正しく評価することができません。評価することができないばかりか、部下は求められていることを誤解し、間違った方向に行動する可能性が高くなります。

それは、部下にムダ働きをさせてしまう可能性があるということです。そのことを認識して、必ず明確に「何を求めているか」を伝えなければいけません。

〇〇くんのようにといった曖昧な評価基準では部下はどうやってスキルアップすればいいかわかりません。それに個々の能力には個人差があり得意分野も違うのでなかなか思うように成長につなげることは難しいでしょう。数字を判断材料にすればそうしたミスマッチが防げます。あくまで数字。どんな方法をとったら数字に影響があるか試行錯誤する中で部下は成長するのです。与えられた仕事をこなすだけの部下もいいですが、積極的に仕事に関わる姿勢を持たせるためにも数字にこだわるべき。

社長の時間感覚以上に会社の時間感覚は鋭くならない

次のような組織はどうでしょうか。ある仕事にかかる時間を、リーダーは 40 分くらいだと認識しています。一方、3人いる部下は、それぞれ 50 分、 55 分、 60 分だと認識をしています。

この組織は決してほめられた組織ではありません。しかし、実はまだマシです。なぜなら、この組織の3人の部下は、いずれはリーダーの 40 分という感覚に合わせることを求められるからです。この組織は、まだ成長余地があるでしょう。

ところが、この組織に4人目の部下がいて、その部下は同じ仕事を「 30 分でできる」と認識していたらどうなるでしょう。この部下は、「 40 分でいいんだ」と認識し、自分の力を最大限に発揮しようとはしなくなります。そして、時間の経過とともに「これは 40 分で終わらせる仕事」という認識に変わっていくのです。

つまり、組織全体がもつ時間に対する感覚は、リーダーがもつ時間に対する感覚以上に鋭くはならないのです。リーダーの時間に対する感覚が乏しければ、組織全体がリーダー以上に乏しくなるということです。

このように、会社の時間に対する感覚は、トップである社長以上に鋭くなることはありません。だからこそ、社長は会社の誰よりも時間に対して鋭く、厳しくなければならないのです。

時間に鋭い社長や上司の元にはそれなりの部下が育成されます。その時間感覚は社長以上に鋭くはならないという法則。確かに上司が時間に厳しい人だと部下も時間に対して鋭い感覚を養うことができます。ここは心を鬼にして時間感覚を養うための教育を。

伸びる会社がどのような人材育成をやっているか例に挙げながら事細かに伸びない原因を探っていきます。部下が育たないのはトップの意識の問題かもしれないので、自戒の念をこめてリーダーに読んでほしい書籍。

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