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カルチャーモデル 最高の組織文化のつくり方|唐澤 俊輔|カルチャーモデルの設計こそ「いい会社」の必須条件

よくビジネスモデルが大事とかいうが、それよりも企業風土、カルチャーモデルの設計こそ良い会社の必須条件だという考え方。マクドナルド、メルカリ、SHOWROOMで事業と組織の成長を加速させてきた著者による「新しい組織論」。

なぜカルチャーが重要か?

海外へ目を向ければ、GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)をはじめ優れたテックカンパニーを中心に、カルチャーをもとにした組織運営や人事施策が広く知られるようになっています。

たとえば、グーグルでは、データアナリティクスをもとに考えられた人事施策についてまとめたサイト「re:Work(リワーク)」(*2) において、成果を生むチームの条件を「心理的安全性」「相互信頼」「構造と明確さ」「仕事の意味」「インパクト」が重要だと定義しています。特に、チームメンバーがリスクを取ることをいとわず、お互いに対して弱みをさらけ出してもいいと感じられる「心理的安全性」の重要性に関しては、多くの方が指摘する通りです。

アマゾンでは、「働く人すべてがリーダーである」という考えのもと、「リーダーシップ・プリンシプル」(*3) を公開。「顧客視点」「オーナーシップ」「革新と創造」「常に学び、好奇心を持つ」など 14 項目からなる行動指針を定めています。

最近ではネットフリックスの「カルチャー・デッキ」について、フェイスブックCOO(最高執行責任者)のシェリル・サンドバーグが「シリコンバレーから生まれた最高の文書の一つ」と評し、大きな話題となりました(*4)。

『NETFLIXの最強人事戦略―自由と責任の文化を築く』(パティ・マッコード著・櫻井祐子訳・光文社)のなかでは「マネジャーは自分のチームだけでなく会社全体が取り組むべき仕事と課題を、チームメンバーにオープンにはっきりと継続的に伝える」「徹底的に正直になる。同僚や上司、経営陣に対して、時期を逃さず、できれば面と向かって、ありのままを話す」「事実に基づくしっかりした意見をもち、徹底的に議論し検証する」などが「企業文化を支える基本的な行動規範」として紹介されています。

これらの企業は高い生産性と国際競争力もさることながら、何よりも世界中から優秀な人材を集め続けています。彼らは高い給与や充実した福利厚生に惹かれるだけではなく、企業が明らかにしているカルチャーに惹かれ、共感し、働きやすさや働きがい、社会的なインパクトを求めて入社しています。カルチャーそのものが求心力となっているのです。

こうした企業内カルチャーがばっちし自分と合うと仕事しやすいというのもある。いくら業績の良い会社でもここが合わないと自分の居場所を見つけられずに段々と居づらくなる。世界中から優秀な人材が集まる会社はこうしたカルチャーが業績に結びついている好例と言えるだろう。

いかにカルチャーを言語化するか

ビジョン・ミッションを設定し、会社のカルチャーを棚卸して、会社のスタンスを決めたら、次は「カルチャーを言語化する」プロセスに入りましょう。「カルチャーを言語化する」とは、カルチャーモデルとして設計する7Sの各要素の整合性をとり、どんなカルチャーを体現するのか、具体的に言語化することです。

ここでいうカルチャーの言語化とは、「成果主義での評価制度にしよう」「新卒一括採用で自社らしい社員を育成していこう」といった人事制度や採用などの方針を決めていくことを指します。 さらにここで、人事制度や採用計画、育成プログラム、福利厚生、オフィス環境といった具体的な施策に落とし込めると理想的です。言語化した方針の実現可能性を検証し、方針のより詳細な意味合いまですり合わせることにつながるためです。

このように言葉にして表現することで、自社がどういったカルチャーを目指すのかを明確に共有化できます。これにより、今までなんとなく空気のように存在していたカルチャーが可視化され、社内で考えの相違があれば議論してすり合わせることができます。また、社員数の多い組織であっても全員にその想いを伝達することが可能になります。

ここまで解説してきた内容の理解を深めるため、カルチャーをどのように言語化してゆくか、具体的な事例で考えていきましょう。私自身の経験から、日本マクドナルドとメルカリ、それぞれ異なるスタンスの企業で取り組んだ、カルチャーを意図的に構築するための試みです。

日本マクドナルドでは、当時私自身が組織風土改革プロジェクトを仲間と推進した実例を元に、経営者の交代がスタンスに及ぼした影響や、新たなカルチャーをどう言語化するかについて、私なりの視点からまとめています。一方、メルカリの場合は、事業の拡大や人員増加などに対応するため、元々のカルチャーをより明確に言語化した事例として、実体験に基づいてお伝えします。

ビジョンとかミッションとかいう会社が増えているがそれを体現している会社は少ないような気がする。それができている会社は成功しているイメージ。なんだかこれらを掲げていると様になるからという理由で我が社も!!となんとなくビジョンやミッションを語る企業が多すぎて正直、全然結果に結びついていないじゃんという(笑)。

企業内のカルチャーモデルについて詳しく解説。絵に描いた餅にならないようにステップを踏んで自社に有益な文化を作り上げましょう。

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