Book

『Up to You』クリスティン・エドマン

仕事もプライベートも、大切なのはたったの"20%"
8年間にわたってH&Mジャパンの代表を務め、
数々の日本女性のキャリアを後押ししてきた著者による
チャレンジを楽しむための秘密。

評価基準としての「NEXT ME」、“20:80"の考え方、失敗に対する捉え方、企業文化の見極め方、「What vs How思考」、リーダーの責任としてのワークライフバラス・・・・・・。H&Mの本社があるスウェーデン流の考え方や発想が非常に面白く、もっと多くの人に伝えるため書かれた書籍。

もっと「欲張り」でいい

約束通り、本社は経験の浅い私をしっかりとサポートしてくれました。経験豊富なCFOとともに、2人で日本事業の立ち上げを進めることになりました。それまでの私は、「リーダーはすべてを把握して、すべてを決めなくてはならない」と思っていましたが、H&Mでは、リーダーがすべてを把握して差配する必要はないという考え方です。わからないことは、わかる人に聞けばいい。わかる人が社内にいなければ、探して採用すればいい。H&Mで私は、仕事の進め方、リーダーのあり方、時間の使い方、すべてについて、それまで「これしかない」と思っていたやり方に「違うやり方」が存在することを知りました。

何かのプロジェクトでその人がいないと物事が進まないというのは会社組織として不健全なのではと思ったりもする。日本人が仕事を休まない理由の一つに一つ一つの仕事に専任の担当がついてしまい、その人がいないと仕事が回らない状況になってしまっている場合がある。会社が組織である以上、ちゃんと代替の人材を育成して仕事にあたらせるようでなければならない。

変わり続ける日本の働き方

ここ数年で、日本は随分変わったように思います。「イクメン」という言葉もすっかり定着しましたし、「長時間労働は良くない」という考え方も、ようやく広がりつつあります。就職や転職するときには、「ワーク・ライフ・バランスが取りやすい職場か?」を問うのも、当たり前のことになってきています。

「イクメン」という言葉が標準的に使われるようになって、少し育児を手伝った程度で、イクメン面する男性が増え女性たちから逆に反感を買うなんて場面も。僕の住んでる地域で通勤時間帯によくすれ違う男性は2人のお子さんがいて、通勤時に保育園までの送り迎えを毎日行なっているようで、いいパパだなぁと独身の僕は羨ましがっております。

長時間労働が少なくなるのはいいことのようだが、思わぬデメリットも。今までは、残業をバリバリして残業代を稼いでいた30代、40代の働き盛りの社員が、急に残業を減らすよう会社から言われ、収入が減ってきているのだ。その結果、30代、40代の貯蓄率が減ってきており、半数の人が貯蓄額50万円以下となっているそうだ。

仕事の会話に「家族」を入れる

そもそも人間というのは、「ここまでが仕事」「ここまでがプライベート」と割り切れるほど、理性的な生き物ではありません。ワークはライフであり、ライフはワークであることもある。オフィスでも、プライベートのことを考えることはあるし、家でも仕事のことを考えることはあります。2つを切り離したものと見て、バランスを取ろうとするから難しいのだということに思い当たりました。バランスを取ることを考えるのではなく、2つを一緒にしてしまえばいい。「ワーク・ライフ『インテグレーション』を目指せばいいんだ」。スウェーデンではそれを学びました。

仕事中に息子の歯医者の予約をしたり、家族からの電話を受けたりすることは日本ではまだあまり市民権を得ておらず、電話が私的なものである場合、席を外して廊下で小声で用件を済ましたりするのが通例。これを変えていけばいいのだ。私的な電話を仕事中にしても誰も気にも留めない、むしろ息子の歯医者の予約を取ろうとした場合、子供の心配をしてくれる上司だったら仕事しやすいですよね。そんな環境が日本でもじわじわと、できれば一気に広まっていけばいいなと思います。

「80-20」でいこう

H&Mは、誰もが「80-20(エイティ・トゥエンティ)」という考え方を共有していたので、20ページの資料が求められることはありません。80-20とは、「100%を目指さない。重要な20%の仕事にフォーカスし、80%の成果を得よう」という考え方です。もともとは、有名なパレートの法則から来ています。全体のアウトプットの80%は、全体のインプットの20%によって生み出されているというものです。

最も大きな成果を生むことだけにフォーカスし、シンプルであれ。パレートの法則とアップル創業者の故スティーブ・ジョブズの考えをミックスした考え方です。

働く女性がより生き生きと生きていくためのキャリア戦略がメインの書籍。キャリアも家庭もどっちも大事!ワーク・ライフ『インテグレーション』を実践して職場に活気を!!働く女性はもちろん、女性のいる職場の上司(男女問わず)にも読んでほしい書籍です。

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