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『15秒あれば人間関係は変えられる』齋藤孝

日々の仕事や暮らしの中で、他人に態度を変えてもらいたい、言いにくい一言を言いたいと思う場面はしょっちゅうあります。 上司や取引先からの理不尽な叱責、勉強しない子ども、家事を手伝わない夫、話の長いお年寄り、などなど。さらに深刻なケースをいえば、パワハラを繰り返す上司、DVを繰り返す男……。そんな人たちに対して、自分の言いたいこと伝えたい。そんなときは、15秒で話をまとめ、提案のかたちで終わらせるとうまくいきます。15秒ならば、事前に準備しておいたセリフをおぼえて、そのまま伝えることができます。また、長い話になると相手が話をさえぎってきますが、15秒ならその心配もありません。そして、最後を提案の形で終わらせることができれば、相手を怒らせることなく、自分の主張を通すことができます。

効果的な相槌

ふつう相槌というと、「そうですね」「なるほど」「わかりました」など、三秒もかかりません。これを十五秒に引き伸ばすとなると、もう一〜二フレーズは必要になります。ではその中身はというと、相手の話を受けての感想や意見ということになるでしょう。話し手が一生懸命に熱弁を振るったあと、聞き手が「わかりました」としか言わなかったとしたら、話し手は「もしかしたら何も伝わっていないんじゃないか」と不安になります。しかし、「本当にわかった?」と聞くのも失礼なので、そのままにすることが多いと思います。その結果、本当に何も伝わっておらず、あとで大問題に発展することは少なくありません。実際聞き手にとってみれば、よくわからない話を適当な相槌で終わらせることは常套手段でしょう。他愛もない雑談程度ならそれでもいいですが、仕事上のコミュニケーションや、家庭での相談事項ならばそうもいきません。わからなければ、必ず確認しなければなりません。

効果的な相槌にはいくつか種類があって、相手の話を要約して「つまり、〜ということですね」と返したり、周辺情報を提供して、「そういえば、〜という話を聞いたことがあります」と補足したり。自分の行動を明示し「では私は、〜の作業に取り掛かることにします」と言ったり。わからなかったところを質問して「〜の話から先がよくわからなかったのですが、そういうことでしょうか?」と質問したり。こうした相槌は、話し手に伝えたいことが伝わったという安心感を与え、聞き手への信頼感につながるのでわずか十五秒の相槌を取り入れてみては?

一人でいいにくければ共闘しよう

日常の中では、「理」だけではなく「利」を主張したい場合も多々あると思います。それをグッと飲み込むのが大人、との見方もできますが、それではストレスが溜まるだけ。もはやそういう時代ではないという気がします。典型例が有給休暇でしょう。本来は労働者に与えられた正当な権利のはずですが、日本における消化率は五十%弱だそうです。周囲がなかなか休まない中、自分だけ休むわけにはいかない、ということらしい。おかげで「○日も余らせた」と自嘲気味に自慢する人も少なくありません。

世の中には有給休暇どころか土日も出勤となるような劣悪な環境で働く人たちもいますが、僕の以前働いていた職場は母体が大きかったせいもあり、有給を使うのに抵抗はありませんでした。アルバイト店員にも有給休暇が付与されていたので、シフトを組む際に有給使うかどうかこちらから聞くことでスムーズな有給消化が行われていました。

数字を示して、あとは相手に任せる

世の中には人の言うことをとにかく否定したがる人もいます。「それは違う」とか「そもそもあり得ない」と言った具合で、とりわけ中高年層がこう言う態度で若者に接することはよくあります。場合によっては、人格攻撃にまで踏み込んでくる人も少なくありません。そう言う人と話すくらいなら、黙っていた方がマシ、とは誰もが考えることでしょう。とはいえ、そういう人が自分の上司だったり大事な取引先だったりすると、避けることもできません。この場合にもある種の心構えが必要になります。そもそも全否定したがる人にかぎって、最新情報に疎かったり、現場の事情を知らなかったりします。知らないからこそ、新しい情報に懐疑的になる。むしろ潰しにかかって自らの古い〝正しさ〟を守ろうとする。言い換えるなら、謙虚さが足りないわけです。

そうした人々を黙らせるには、数字が有効。「ある会社では、〇〇導入で10%売り上げが伸びた」とか客観的な数字を持ち出すのです。言われた方はその客観的事実を否定したければ何らかの反証の数字を掲げる必要があります。これで相手を黙らせることが可能に。

人間関係を変えるための15秒の使い方を説いた書籍。ビジネスから家庭までケース別に言いにくいことを十五秒でいう方法を解説。例えば奥さんの機嫌が悪い時は「評判のレストランがあるから、予約してみようか」とか。その場その場で一言足して、十五秒程度で相手に想いを伝えることができれば、人間関係は変わるはず。

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