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見抜く経済学|渡邉 哲也

経済や社会の変化が激しい時代、経済学はもはやただの教養ではない、生活に取り入れるべく、今すぐ使える経済学を習得しよう。

富を増やすためには「豚は太らせてから食え」

国家経済におけるインフラの代表的なものといえば、水道や電気、ガスといった運用システムまでを含めた国民生活のライフラインがこれにあたります。 国をさらに富ませる方法とは、私たちみんなで国のインフラを分厚くすることです。 国が富むということは、こうした社会インフラとその運用システムが積み重なり、分厚くなっていく状態をいいます。 経済学という学問の世界ではなく、私たちが生きている現実世界における経済のことを、私は「生きた経済」と呼んでいます。 この「生きた経済」にとって一番大事なのは、富(=インフラ)です。 水をはじめとする資源やインフラ設備が整えば、そこで人が安心して生活することができます。そうすれば、そこに生産活動が生まれ、生産物が新たなお金を生み、そのお金が還流して社会に新たな富が蓄積されます。 つまり、資源とインフラ設備は富を生み出す装置であり、実は収穫物よりも重要だといっていいでしょう。 国が富むということは、インフラが整備されることと同じ意味なのです。

社会におけるインフラは僕が物心ついた時から整備されていた。それに加え、スマホの登場前後でWi-Fiなどのインフラも整備され生活に欠かせないものに。それに加え5Gなどの通信規格も整備、圧倒的な通信速度が皆の手に。それに伴うサービスもどんどん出てくることだろう。今後が楽しみです。

世界のどの国も真似できない日本の製造業の凄さ

日本ほど住みやすく、何をするにしても恵まれた環境が整っている国はないでしょう。加えて、日本人にもともと備わっている「手先が器用」という特質を活かせば、それだけで世界と戦えます。 日本のメーカーは世界中の主要なインフラ、たとえば水や原子力などの資源利用の施設、鉄道システムや航空機、ロケットなどのキーパーツ(基幹部品)を提供しています。それらが作れるのは、手先が器用で真面目な日本人かドイツ人しかいないと私は思っています。 また、そうした世界のインフラを動かしているキーパーツの中には、日本の小さな町工場で作られているものも多いのです。 もの作りの歴史は、日本が育んできた風土、慣習、知識、能力によって築き上げられたもので、その才能は日本人ならではのものです。そして、日本はその技術を大切に継承することができる文化を持っています。 あまり知られていませんが、世界の中で「中小製造業」という業態が幅広い業種で成立している国は、日本とドイツくらいしかありません。これは他の国では考えられないことなのです。 日本の製造業はどこかの巨大企業の製造工程の一部を担っているのではなく、他国のどんな会社も作れないものを作る力を持っているからです。中小企業に開発力があることが日本の最大の特長で、他の国にはマネができません。「中国や韓国でも、ものを作っているではないか」といわれるかもしれませんが、そのほとんどは、パーツを寄せ集めての組み立て作業です。中国や韓国に、世の中になかったものを生み出せる技術を持つ工場はほとんどありません。 日本の中小企業は設計・開発から製造までもの作りを一気通貫でできるのです。そして、大事な技術は中小企業に蓄積されています。だから、下町の町工場が未だに元気に生き延びているのです。

製造業の中には精密な作業が必要で他の追随を許さない町工場がたくさんある日本だが後継者不足に悩む会社も少なくない。こればかりはすぐにマスターできるレベルの技術ではないため一定の期間が必要だ。機械の精密さも上がってきているのでいずれは機械が代替するようになるのだろうけど、それもいつになることやら。

ポジショントークに騙されてはいけない

たとえば、よく証券会社の人間がテレビに出てきて株価の予想をしていますが、株が下がったときには大抵、「これは短期的な調整局面であって、しばらくすればまた反発する はず」などとコメントしています。 ですが、そんなことはいわれなくても誰でもわかります。下がった株価は景気が戻ればいずれ上がってくるものですから、彼らは当たり前のことをいっているだけです。彼らはたとえ、もっと株価が下がることが予測できていたとしても、「今は控えていたほうがいい」などとは、口が裂けてもいわないのです。 なぜそうなるのかというと、証券会社の業績に、株価はあまり関係がないからです。証券会社は主に株の売買手数料で儲けているので、売買取引が増えるようにトークをしているだけ。本音をいえば、お客の持つ株の株価のことなど「知ったこっちゃない」のです。 そんな証券会社にとって一番困るのは、損失を出してしまった一般の個人投資家たちが、株の売買から離れてしまうことです。プレーヤーが減れば当然、取引高も減り、証券会社の収益は下がってしまいます。そうならないためにも、証券会社は損をしてしまった人が市場から去ってしまわないよう、安心材料を提供し続けるのです。 このように、人は自分が寄って立つ組織や立場、つまり自らのポジションにとって有利なことしか発言しません。 したがって、こうしたポジショントークをニュースとして紹介するメディアの情報を鵜呑みにしていては、決してお金は儲からないのです。

よく証券会社の人間がテレビで急騰しそうな銘柄紹介などをしているが、その銘柄のブル、ベアに責任を持っているわけではないので話半分で聞いておいた方がいいだろう。第一、個別の銘柄の相場変動がわかるのであれば、今頃テレビの仕事などしなくても投資だけで生きていけるのだから。

身近に感じる経済学を意識することで世の中が見えてきます。変化の激しい昨今、経済学を軸に世の中を見ることで見えてくるものも。

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