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つながらなくてもいい関係。つながらないからいい関係。

人間関係にもう悩まない。仏道的処世のレッスン。大事なことは、人とのつながりを断つとか、断たないとかではなく、どこにいても、どんな状況にあっても自分が自由に振る舞えるようになるかどうか。世間との不和を解消し「真の道」へと通じる処世のレッスンをはじめましょう。

周りに合わせすぎない

一言で申せば、「俗」に染まることを周到に避けながら、「俗」を馬鹿にしたり軽蔑したりするような心の汚れにも染まらずに、「染まる⇔否定する」という軸を超越した距離感こそがこの心を柔らかく保ってくれるのです。

何かをするとき、傲慢であったり、自己中心的であったりすると、他人を馬鹿にしたり軽蔑したりしたくなる自分がいる。他人を攻撃することは結局自分に返ってくるもの。周りの人から嫌われることになってしまいます。他人に苦しみを与えないことが、結局自分のためでもあったりします。テレビのや雑誌などの大量伝達のメディアでは、周りと歩調を合わせ、平均的な視聴者や読者を気にしながら発信することでバッシングを避けるといった風潮があります。それで、最近のテレビはつまらないと、ネット配信のメディアしか見ないと言う人も増えているようです。周りに合わせ過ぎると己の内容を失ってしまう事例といえよう。

ひがんだ劣等感を捨て去る

私が思いますに、仏教を学ぼうとされる方の〝動機〟にその原因がありそうです。すなわち、〝世の中の普通の勝ち負けゲームでうまく勝てないことへのフラストレーション〟が動力になっているせいではないでしょうか。つまり、仕事やスポーツや勉強や恋愛といったこの世の中での競争で、うまく優越感を感じることができない場合に、そういった競争が本来的に無意味であることを教えてくれる仏教のほうへ逃避することによって、「そもそもこの社会で成功するなんて無意味だ。成功している連中こそむしり腐っているのだ!」などと溜飲を下げている場合もあるように思われます。

うまくいかないのを社会のせいにして卑屈になることはあまりお勧めできません。成功している人の中には、努力も何もしないでただ時流に乗っただけに思える人もいます。そういった人は、チャンスをものにするべくアンテナを張り準備をしていたから時流に乗れたのであり、そういった要素も認めるべき。何もしないでひがんだ劣等感を持ち続けると心優しく離れません。「自分の方がよく学んでいる」「自分の方がルールを守っている」と思う心を捨て去りフラットな心で物事と向き合えば、押し付けがましいことを言ったり、説教したりして不和を招くことは減るでしょう。

自分の歪んだ認知に気づく

「自分の思いどおりに見られたい」とか、「世界や社会が自分の思いどおりに変わってほしい」と言う欲望にとらわれることから離れるのです。そうして、この世の中に展開しているすべての、人間を含めた天地自然のもたらす現象を素直に受け止めてみることです。(中略)すなわち、現象を脳の思い通りにねじ曲げようとする〝主観のフィルター〟を取り払い、よも人も現象そのものをこの心に映し出すようにするのです。

自分にとって「良い」「悪い」と言うフィルターを取っ払えば、そこに残るものがあなた自身であると言えるだろう。自分は悪くないし、自分のせいではないと様々な事象に対し、己に言い聞かせる行為は、どれひとつとしてそのまま受け止められずに楽しめなくなってしまい、果ては大損することに。

余裕を持つ

自分が必ずしも好きでもない生き物に対しても、慈しみや哀れみを向けたりする心の余裕が持たれると言うところに、人としての裾の広がりや、「好きなものは好き、嫌いなものは嫌い」という機械的反応の制約を破る可能性が秘められていると申せましょう。

苦手なものや人に対しても、心の許容範囲を広げることは社会で生きていく上で必須スキルと言える。この世の中では、自分の好きなもの、好ましい人、望ましいことだけに囲まれて生きることは不可能に近い。どんなに尊敬、信頼する相手、時には家族であっても「ちょっと嫌だな」と思う瞬間は必ずある。そうした細かなことを気にしない心の余裕を持つことは日々生活を送るために重要。僕の場合、嫌なことがあった時はブログにその出来事を本の感想のふりをして、ネガティブな感情を吐露します。そして、それ以降は綺麗さっぱり新たな気持ちに切り替えるようにしています。

固定観念を捨てる

それは、自分の喜びを感じるためには、外界の好ましいものに触れなければならないという条件を設けることによって、この心が外界にすっかり従属してしまうということです。〝自分の目に触れたり、耳に聞こえたりするものが何であるか〟ということによって、よい気持ち担ったり悪い気持ちになったりする、という形で、外に触れるものに依存してしまうということです。

好ましいものに触れるとハッピーに、そうでないものに触れた場合、イライラし気分を害する。世の中好ましいことだけでできているわけではないので、〝外界の出来事の表面的な意味〟に引っ張り回されることのないよう注意したい。

洪自誠という人物が著した、『菜根譚』という書物を紐解き話を広げていく本書は、読むほどどに穏やかな気持ちを手に入れることのできる作りとなっております。

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