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日本人の給料はなぜこんなに安いのか|坂口 孝則

日常の「コスト」と「リターン」の経済学
「スッキリ」(日テレ系 朝の情報バラエティ)でおなじみの人気経営コンサルタントが教える
身近な生活の中にある「コスト」と「リターン」の経済学

「日本人の給料ってなんでこんなに安いの?」
「老後2000万円不足? でも年金だって払い損になるんでしょ?」
「消費税増税! 10月からの大物買いはやっぱりソンなのか?」
「レンタルと所有、どっちがトクか?」
「空家大増加、やっぱり家は買っちゃダメなの?」
などなど、日ごろ気になる問題を「コスト」と「リターン」の観点から経済学的に分析します。どっちがトクか、どっちがソンか?経済学的に見てみましょう。

実はあなたの給料が一番伸びてない!?

「昔は職場でゆっくり新聞を見ていた上司が多かった」という声をよく聞きます。当時の課長は余裕があったということでしょう。では実際、給料的にはどうなのか。もしみなさんがいま、 30 代中盤から 40 代であるならば、残念なお知らせがあります。当時の課長とみなさんの給料を比べると、 みなさん世代の給料が実はもっとも下がっている ことがわかっています。 30 代中盤から 40 代といえば一番お金が必要な時期です。だから問題は深刻です。自分が若い頃は上司から飲み会で奢ってもらっていたとしても、自分が上司になったらとてもじゃないけど後輩には奢れない、そんな余裕はない、ということが増えてはいないでしょうか? 私は若い頃、上司から「上になったら、今度はお前が部下に奢ってあげろ」と言われていました。しかし、われわれ世代(アラフォー、アラフィフ) でこれができる人はなかなかいません。 給料が安いからです。日本はかつて 40 歳だった人に比べ、いまの 40 歳がもらっている給料は、グラフの率だけ下がっています。逆に言えばたった 10 年前は、現在より1割増しの給料がもらえていたということです。

昔は良かったというが給料の面から見ると1割も違いがあるなんて。年齢を重ねるごとに給料が上がっていった昔と違い現在の昇給の幅は小さめで、職能がないと20代のころと同じ給料なんてこともあり得る。これでは部下に飯を奢るなんてできませんよね。そして、現在は固定でかかる費用が多い。スマホ代金や様々なサブスクリプションなどお小遣いを圧迫する要素が昔より多く、飲んでから帰るという人も少なくなったのではないだろうか。

日本人の給料は海外と比べても安い

日本人はもはや国際的には「安い人たち」になっています。 日本人の給料は先進国との比較では、決して高いとは言えないどころか、むしろ低い位置にあります。私たち日本人が労働に提供するコストは、たぶん他国と同じくらいでしょう。しかし、給料=リターンが異なるのです。やるせなさを感じてしまいます。 昨今、有名な外資系IT企業では大盤振る舞いの報道が目立ちます。アメリカの事例ですが、 Facebookが従業員に払う報酬の中央値は 24 万ドル(2590万円相当)、 twitterは 16 万ドル(1730万円相当) と報じられました。インド工科大学などの優秀な学生は欧米のIT企業に 年収約1500万円 で引き抜かれるといった話も話題です。Facebookやtwitterの日本支社で働く社員を知っていますが、彼らもやはり高額の給料をもらっています。 中国・通信機器最大手のファーウェイ(日本) も、 新卒を 40 万円で採用 するとしています。

新卒で40万円も出す外資系があるのだから、優秀な人材はほとんどそちらにとられてしまいますよね。スキルを身につけた優秀な社員の引き抜きも盛んに行われていて、自社の給料を他人に言うことを制限する風潮も。引き抜き防止策ですね。

老後2000万円不足問題からから自由になるには

なにより確実なリターンを得たいなら、やはり「働き続ける」ことだと思います。みなさんは働くのが好きでしょうか?「大変なこともあるけれど、トータルで考えたら面白いかな」と私は考えています。老後の資産形成にあたって、まずなによりも考えておくべきは、定年の枠にとらわれずに仕事を続けることです。「約 40 年働いて、残り 40 年は働かずに老後を過ごす」のではなく、働く期間を可能なら 45 年、さらに可能なら一生に延ばすことで、老後のリスクはかなり抑えられます。私が小学生の頃、母親がサラリーウーマンから専業主婦になったのですが、幼い私の記憶にすぎないものの、そこから母は老けたような気がします。だから私は「人間はずっと働いたほうがいいんだ」という強迫観念にも似た思いをもっています。働くということは、誰かを幸せにすることでもありますから、その喜びを継続させることもできます。ちなみに 60 歳定年企業において、 60 歳を超えて雇用されている人はどれくらいいるのでしょうか。 結果から言うと、実は 84%います(2018年 厚生労働省調べ)。 もちろん働くことを希望しない人も 15%いますし、希望したけれど雇用されなかったという人もいます。雇用されたとしても、同じ仕事内容では雇用されなかったり、自分の部下だった人に指示を出されるようになるなど、さまざまな支障(?) はあるかもしれません。

僕の父親も73歳になったいまも働いている。もちろん正社員ではなく嘱託社員でだが、それでも月数万円稼げるだけでも年金の足しになると喜んで働いている。

日本人の給料が安いと感じている人は意外と少ないのではないだろうか?海外や外資系と比べると日本の社会人は買い叩かれているのだ。もちろん一部のスキルのある人たちは高い給料をもらって働いているので格差が生まれる原因にも。今こそ「コスト」と「リターン」を考えるとき!

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