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『内向型人間のための伝える技術』望月実

ビジネスパーソンに必要なのは、話し上手ではなく伝え上手。もう社交的なふりをする必要はありません。内気で心配性、精神的に疲れやすい「内向型人間」。ですがその反面、「内向型」には情報に敏感で、誠実で正確な仕事ぶりという長所もあります。その長所を生かしながら、「外向型」に負けないコミュニケーション力を身につけるにはどうすればいいのか。仕事で求められるのは、「話がうまい」「話が面白い」というエンターテイメント的な要素ではありません。「自分が考えていることを短い時間で正確に伝える能力」です。そのためには、情報を整理し、伝わりやすい表現を準備する必要があります。が、逆に言えば、この準備の方法さえわかれば、たとえ話すことが苦手であったとしても、周囲から「仕事のできるやつ」と評価されるようになります。

内向型人間のコミュニケーション戦略

内向型人間は自分の頭の中に浮かんだビジョンを実現するために粘り強く行動することができるため、知的・芸術的な分野で多くの人が活躍しています。代表的な内向型人間として、ニュートンやアインシュタイン、ショパン、映画監督のスティーブン・スピルバーグ、「ハリー・ポッター」シリーズを書いたJ・K・ローリングなどが紹介されています。最近はIT技術の発達によって、グーグルのラリー・ペイジやフェイスブックのマーク・ザッカーバーグのような内向型人間が活躍する機会が増えてきました。ラリー・ペイジは、「世界中の人々が必要な情報にアクセスできるようにする」というビジョンを実現するためにグーグルという検索サービスを行っていますし、ザッカーバーグも「もっとオープンでつながりのある世界を創り上げる」というビジョンを実現するためにフェイスブックを運営しています。グーグルのような検索サービスやフェイスブックのようなSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)は数多くありますが、両社が勝ち組となることができたのは粘り強くサービスの質を向上させてきたからです。グーグルは検索精度を少しでも上げるために日々、検索のアルゴリズムを見直していますし、フェイスブックもユーザーの反応を確かめながら様々なサービスを投入しています。自分のビジョンを実現するために、妥協せずに努力を続けることができるのは、内向型人間の最大の長所だと思います。

何も自分がマーク・ザッカーバーグになろうというわけではなくても、内向型人間でも成功者はいくらでもいることを知っていると、世の中、暮らしやすいというものだ。資本主義社会においてものを売るためには外向的な人間の方が重宝がられるような錯覚に陥ってしまいがちだが、内向型人間の持つ情報収集・整理能力だって捨てたもんじゃない。無理に外向的に振舞って、ストレスを溜めるより、自分の長所を生かす方向でコミュニケーション戦略を立てれば、うまく行くことだろう。

内向型がコミュニケーションの満足度を上げるためには、「相手が必要としている情報」を「相手が受け取りやすい形」で手渡すこと。「相手が必要としている情報」を知るためには、相手をよく観察する必要があります。相手目線で物事を考えるトレーニングを積めばより相手が受け取りやすい形で情報を整理することも可能でしょう。

自分の強みは何か?

コミュニケーションの時に相手目線で考えることはとても大切ですが、それと同じくらい自分の強みを理解することも大切です。先ほどの就活生のAさんは、まじめな努力家で、文系でありながら理系のような論理的思考ができるという強みがありました。このような強みはメーカーでは高く評価されますが、人間的なタフさを重視するテレビ局や広告代理店などではそれほど高くは評価されないでしょう。自分の強みを知ることの大切さは理解していただけると思いますが、問題となってくるのは、どうすれば自分の強みを正しく知ることができるかです。強みというのは他者との比較から生まれるため、自己評価ではなく、友人に「私の強みってなんだと思いますか?」「私の長所って何だと思いますか?」と聞いてみるのが一番です。他人に自分の長所を聞くのは恥ずかしいと思う方は、適性テストなどを受けてみるのがよいでしょう。適性テストにはいろいろなものがありますが、お勧めなのは自分の強みを知ることができるストレングスファインダーです。このテストは、『さあ、 才能 に目覚めよう』(マーカス・バッキンガム/ドナルド・O・クリフトン著、田口俊樹訳、日本経済新聞出版社)という本を購入すると、インターネットを使って無料で受けることができます。このテストでは、自分の強みを強い方から順番に5つ知ることができます。

僕もストレングスファインダー2.0の適性テストを受けてみました。自分の長所を5つ上げてくれるので、自信にもつながりますし、どんな相手と相性がいいのかとかもわかります。会社単位で全員このテストを受ければ、お互いの相性から最適なプロジェクトチームを組むのに役立ちます。

よく言われる話し上手とは違い、ビジネスで必要なのは伝え上手。無理して社交的に振舞う必要はありません。内向型には内向型なりのベストな伝える技術があります。心配性なら事前準備をしっかりと行うことで、欠点は補うことができます。全ての内向型人間におくる伝える技術の本。

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