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お金もらえても、一度きりの人生を浪費されてる感じがして

仕事してる時間は、自分の人生じゃない…ような気がする…働くって、よいことだと思うのだけど…お金もらえても、一度きりの人生を浪費されてる感じがして…非正規・貧困・格差・分断 ……生きること、働くことについて考えるプレカリアート・コミック!

価値のない人間なんていない

最初は、「価値のない人間なんていないよね?」という内容で何かできないかなと思っていました。そのテーマで友人たちと話していたら、「たしかに、誰しも誰かの役に立っているだろうけど。もしも、役に立たない人がいたっていいんじゃないかな」という意見が出て‥‥わたしは、そっか、そうだよねと思ったんです。あなたは役に立つから、生きていていいですよと誰かに認めてもらい続けなきゃいけないのは、しんどい。それに、認めてくれる誰かって誰?みんな価値観は違うのに。捉え方の角度を変えてみて、「どんな人でもまず生きることを保証される。だったらいつも安心していられる。お互いに安心だね、って信頼し合う社会ができる」、そういう考え方はいいなと思ったのです。

世間ではいまだに働かざる者食うべからずじゃないけど、ドロップアウトした人間には冷たい視線が注がれる。ネットが普及した今、家でせっせとブログ書いたりすることで労働とまでは行かないまでも、その対価をいくばくか稼げる世の中になっている。人間関係が鬱陶しいと、会社組織で働くにはストレスがかかるし、お金はもらえても人生の大切な時間を浪費しているようにさえ思えてしまう。どんな人でもまず生きることを保証されると、いつも安心して生きられるというのはその通りだと思った。そのためのセーフティネットは日本では生活保護になるのだが、それも当然の権利であるということが社会に広まればもっと安心して生きられる世の中になるだろう。

仕事中は〝格下の市民〟になると思っていた

学生時代、接客のアルバイトをやっていた。お客さんがいれば、たとえ倒れそうでも水を飲むこともできず、暴言を吐かれても、笑顔。こちらが言い返せないのを知っていて八つ当たりしてくるお客さんもいる。一つ一つは浅い傷でもだんだん深くなっていった。仕事している時間は〝格下の市民〟になると思っていた。人権は一時棚上げ。本当はそれは間違っていて、仕事中でも人権はあるという。でもそんな扱いは受けてこなかった。驚きだ。多くの現場で、雇う側と雇われる側、お金を支払う側と受け取る側が、人として平等ではなくなっていると思う。

雇い主はバイトに対し、お前の代わりはいくらでもいるという態度。雇われる側は生活がかかっているのでハラスメントがあっても文句は言えない。客も自分はお客なので神様だと思っている頭の弱い人間もしょっちゅう見かける。そういった輩は接客中は笑顔で受け流されていたりしても、バックスペースで変なあだ名をつけられて、従業員にバカにされているものです。

人を大切にできない職場のつらさ

派遣社員として、国際的な社会貢献のようなことを積極的にやっている会社で働いていた。英語ができたので、海外からの文書を翻訳する仕事をした。他の国の事情がわかり、かなり面白かった。だが、その会社は、男女同権を啓蒙するようなことを言いながら、現実には役員の男性が退職するときに若い女性に花束を持たせるようなところだった。(中略)いいことを言っている会社なのに、こなした仕事が現実に何かにつながっていく気がしない。意識の高い会社という社会的なステータスのアリバイを作っているだけのようで、やる気が起きなかった。みんな適当に我慢しつつ、適当に折り合いをつけて生きていると思う。

転職をする際、対象の会社をホームページなどの外に向けてのアピールをする媒体で、面接を受けるかどうか決めると、就職が決まった際に、その会社がただの意識高い系ブラック企業だということもしばしばある。大手の会社だからといって安心していると、社員同士の潰しあいが激しい戦場のような会社だったりすることもある。そんな経験を経て、思うことは、元いた会社の素晴らしさだったりするものだ。くれぐれも転職は慎重に。

多重下請け構造の中で

SE(システムエンジニア)は、仕事をしっかりこなしていれば自由でいられると思っていた。だがそうではなかった。個人事業主でやっているので、仲介会社を通じて大きな企業のプロジェクトチームに入る。小さな会社の紹介で大きな会社の仕事に入っているので、セクハラを受けてもきっぱり断るのは難しい。派遣先の上司から、夜通し個人メールを送られたり、会社の一室に呼び出され恋人まがいの扱いを受け、困っとことがある。断ろうとすると、同じ会社の紹介できている人の契約も切ることをチラつかせてくる。紹介会社にも同僚にも迷惑をかけたくない。やむなく、その仕事を辞めた。

多重下請けの構造は色々な業種で存在する。孫請け、曾孫請け以上となると立場は全然違ったものに。こうした構造をいいように使おうとする輩は証拠をボイスレコーダーにでも撮って告発するなどすれば一矢報いることができそうだ。(会社を辞めた後だと信ぴょう性に欠けるので在籍中に)。

漫画でわかりやすく働くということについて考える書籍。末端で働く者の辛さが描かれていて、共感できます。

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