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地球史上最大の改造作、ヒトの過去・現在・未来を知る

多くの人は、自分の耳が昔の動物では顎のパーツだったと言われてもパッとしないだろう。「私たちヒトとは、地球の生き物として、一体何をしでかした存在なのか」――あなたの身体に刻まれた「ぼろぼろの設計図」を読み解きながら、ヒトの過去・現在・未来を知る。

主役はあなた自身

多くの読者の皆さんは、あなたの耳が昔の動物では顎のパーツだったといわれても、何のことだか分からないかもしれない。あなたの土踏まずの窪みが、この五〇〇万年間のサルの仲間の歴史語る、輝かしい勲章であることをご存知だろうか。あなたが女性なら、毎月訪れる生理が、我がホモ・サピエンスの類いまれな生き残り戦略の帰結であるということを聞いたことがあるだろうか。トクトクと休まずに震えるあなたの心臓が、五億年よりはるか前には、〝お腹の内のり〟だったといわれたら、面食らうばかりかもしれない。

最初の生命体が地球に誕生したのが約38億年以上前。最初の生物は単細胞生物でした。この単細胞生物から多細胞生物へと進化していくのですが、このときに最初に作り出したのが「腸」そこから様々な臓器が発生、進化して現在のヒトや動物のような器官を持つ生命体へ。気が遠くなるほど長い時間をかけ進化の道を辿った我々人間、力では他の動物に劣る人間ですが、そのぶん、二足歩行や言語を持ったりと他の動物にはない特徴を備えるまでに至っている。

身体の設計図

想像がつくと思うが、浅胸筋と深胸筋は、鳥が飛ぶための進化の帰結だ。両胸筋は、胸骨という大きな胸の骨の塊と、腕の骨の間を結んでいる。浅胸筋が腕、つまりは翼を打ち下ろし、深胸筋がそれを振り上げる役割を担っている。空の支配者という鳥のアイデンティティは、まさに両胸筋でもって翼を動かして飛翔することで、達成されているのだ。もちろん、先進国であなたの胃袋に収まる食肉用ニワトリは、大きな胸筋をもっていても飛ぶことを知らず、哀しいことに、地上に立ったまま羽ばたくだけで精一杯の身の上ではあるのだが。

小学校の頃、飼育係が世話をしていたニワトリをいたずらで校舎の2階から投げたりして、ニワトリが必死で羽ばたくのを見て笑ったもんだ。ニワトリの骨はというと、ケンタッキーフライドチキンの骨つき肉を食べるとき注意深く見ながら解体するとどの部位かがわかる。手羽先、手羽元なんかもわかりやすいニワトリの部位だ。何でも興味を持って観察すると身近な動物を例に取っても進化の一端を見ることができるのは面白い。

あなたが食べてるフライドチキンは恐竜の末裔!?

ところで、新聞にも時々載るので、ご存知の方もいるかもしれないが、鳥類は、爬虫類、とくにそのなかでも恐竜類と同じグループといっていい存在だ。小中学校の理科では、鳥類というグループが確立されているように教えられていて、そのこと自体は、脊椎動物の分類を教える上では一理ある。しかし、進化の歴史的事実を論理的に紐解くと、もはや鳥類を、恐竜の仲間から外して考えることは不要なことだといえる。

あなたがいつも食べているフライドチキンは、太古の支配者、恐竜の末裔そのものなのだ。そう考えると我ら人間は、発達した大きな脳を持ち知恵により様々な道具を作り出し、さらには、AI(人工知能)まで作り出し、自らの脳も凌駕するものまで作り出してこの地球に君臨する唯一の種族となったことは面白い事実だ。いまあなたが食べているフライドチキンはそんな歴史上の身体の設計を、長い時間をかけて進化したことを、烏口骨や外烏口腕筋の発達と、申し訳なさそうに残る肩甲骨が教えてくれる。

設計変更の繰り返し

たとえば、私たちは地面を掘って、化石を見つけ出そうとする。化石は、確かに、身体の形の変遷を物語るとても重要な証拠だといえる。一方で、私たちはもうひとつ何万年もかけてできた化石に優るとも劣らない有力な証拠を、いとも簡単に見出すことができる。灯台下暗しの喩えの通り、それは何を隠そう、地球を彩ってくれる動物たちの身体、そして、今日もせかせか生きなくてはならないあなた自身の身体、そのものなのだ。歴史を検証するとき、石に掘られた文字や、地中から掘り出される化石からは、朽ち果てた末を見ている印象を受けるのに対し、生きている自分自身の身体に歴史の足跡が残されているという事実は、新鮮なものだ。実際、私がつねに生の動物の身体や遺体に立ち返って取り組んでしまうのは、生体であれ遺体であれ、謎が眼前の肉体の中に埋もれ隠せれていることに、感動しているからに違いない。

ヒトのルーツを探るには、500〜700万年前までさかのぼったアフリカにまで旅しなければならない。そこで化石などが重要な証拠となるのはいうまでもないが、今生きている僕たちの身体も日々進化しているわけで、水泳選手などはプールの中で過ごす時間があまりにも長いので、指と指の間に水かきができるなんていうこともある。僕は統合失調症で、この病気による脳の変化を解明したいと被験者バイトに誘われたこともあったが、施設が遠かったので行くのも面倒と断った。

人類の進化を体の部位や骨から読み解く失敗の進化史。そこには僕たちの知らないディープな世界が広がっていた。

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