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人を動かす伝え方 動きたくなる56の伝え方|中谷 彰宏

他人から何をいってるのかわからないとか、納得できない、確かにそうだけどと言われることが多い人の伝え方にはどのような欠陥があるのか?話を得うる上で相手の理解を得ることは必須です。人に動いてもらおうとするときの必須スキルである伝え方の書籍。具体的に伝え方をレクチャーします。

「30年で98%」より「4年間で70%」の方が心に刺さる

「30 年間で 98%の確率で大地震が起こる」と「4年間で 70%の確率で大地震が起こる」は、明らかに 98%のほうが確率は高いのです。それが「 30 年間で 98%」と聞いた時は、「そうなんだろうね。大変だね」と言うだけで別に何もアクションを起こしませんでした。聞いた人にアクションを起こさせることが「伝わること」であるとするならば、「何%か」よりも「4年間」という近さのほうが響くのです。一般の人たちにとって、 30 年先の話はピンと来ません。それよりは「4年間なんてすぐじゃん」ということで、急にみんなが東急ハンズに耐震グッズや乾パンを買いに走ったのです。 ロングタームのことよりは近いことのほうが相手には伝わります。 たとえ確率が 98%から 70%になっても、「 30 年間」よりは「4年間」と言ったほうが伝わるのです。

期間を区切って確率を論じるときはなるべく直近に起こりうる可能性を示した方が心に刺さりやすい。例え確率が下がったとしても身に迫った事象の方がリアリティーがあるのだ。それとは違い商品のレビューとかでは、ロングタームの方がピンときやすい。新製品が出て、YouTube動画でレビューを見たりすると絶賛の声が多数。しかし実際に商品を買ってみると様々な欠陥があることがある。僕の最近の例だとワイアレスイヤホン。概ね高評価だったが、接続の際何度もエラーが出て、つける前に何度もケースに戻したりして接続を試みなくてはならなくてストレスがたまる。この現象は僕だけかもしれないんで商品名までは書かないが。絶対に失敗したくない人はロングタームテストで良い評価を得た商品を買うべきです。

「逃げてください」より「逃げろ」が伝わる

津波の時はすぐ逃げることが大切です。逃げ遅れるのは、家の片づけをやったりしているからです。まず地震が起こると、TVなど倒れたモノを起こします。お仏壇のお位牌が落ちたりしたらご先祖様に申しわけないと、一生懸命元に戻したりしているうちに津波にあってしまうのです。すぐ逃げなければならない時は、「逃げてください」では伝わりません。地震がいったんおさまると、「今の地震すごかったね。大丈夫?」とみんなに安否確認をしたりします。東日本大震災の時は、津波が来るまでに 30 分かかりました。それでも逃げ遅れた人がたくさんいたのです。 「逃げてください」というアナウンスはずっと出ていました。それなのに、みんな動きませんでした。動かなかった人の責任ではありません。これは伝え方の問題です。 「逃げろ」と言わないと、伝わらないのです。 「逃げてください」では体は動きません。さらに、「逃げろ」と言っている人が逃げていないと伝わりません。 走りながら逃げている人が「逃げろ」と言うと、みんながついて逃げます。緊急で伝えなければいけないことは、短い言葉にします。 「津波が来ますから逃げてください」では、逃げません。 「津波が来ますから、危ないですから逃げてください。ここにいてはいけませんよ。すぐ来ますよ」と、たくさん言わないことです。 「逃げろ」という一言が一番伝わるのです。 「逃げろ」は乱暴な言葉です。緊急事態には、乱暴な言葉でもいいから短い言葉で伝える必要があるのです。

確かに冷静に「逃げてください」というニュースより、近隣の住人の「逃げろ!」という言葉の方が心に刺さる。より切迫感があり状況を的確に表現できてるのは後者の方だ。伝え方によって緊急度が変わり避難行動にも影響する。うちは窓を閉め切ると防災関係の放送は聞こえないのでテレビでみることが多いのだが東日本大震災の時は家にいて被災したら避難所でも同じようなもんと思い避難しなかった。その時は震度5強だったのだが、これからはそれを基準に避難するかどうかの指針にするだろう。あの時よりひどい震度7クラスが来たら流石に逃げるかもしれないが、もう5強程度では逃げることはないだろう。

何を足すかより、何を引くかで、伝わる

「もうちょっと何を足せば伝わりますか」と聞く人がいます。その人の話が伝わらないのは、よけいなことがたくさんあるからです。10 個のうち9個を話さないで、1個だけ話してどう伝わるかが大切なのです。話が 10 個ある時に、その人は 10 個話してしまっているのです。 「あと何を説明しておけば伝わりますか」と、さらに 10 個足そうとします。10 あるものを9マイナスすることでやっと伝わるのです。10 あるものをプラス 10 で倍に増量すると、よけいに伝わりません。それよりは1個のことを繰り返し言ったほうが伝わるのです。 「電子レンジで温めるだけで、香ばしい食感が得られます」と言うより、「チンするだけで、サクサク」のほうが、伝わります。 「電子レンジで」という言葉も、「チン」で省けます。 「香ばしい食感が得られます」という言葉も、「サクサク」で省けます。省いたほうが、より伝わるのです。

人は無意識のうちに相手により多くの情報を与えようと頑張って言葉を足していく作業を行なってしまう。それよりも言葉を選別していった方がよっぽど伝わるのだ。一つの言葉だけを伝えれば言葉の重みによって相手に伝わりやすくなるのだ。

人を動かすほどの強い言葉というのはどうやって生み出されるのか?人が動くきっかけとなる56の伝え方を具体例を混ぜながら解説していきます。実践しやすいものなので読み終わって意識できるようになればいつの間にか伝え方に自信が持てるようになります。

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