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大手でも、時給換算にするとコンビニのバイト以下のブラック企業

外見はマトモなのに、内実はとんでもないブラック企業。あなたの職場は、次のいずれかに該当するだろうか?「新卒使い捨て」の肉食系、成長のチャンスを奪う草食系、大手だけど「時給がマックやコンビニ以下!?」のグレーカラー。このような職場に苦しんでいるのは、決して若者だけではない。いま勝ち組企業に勤める中高年も、いつ「明日はわが身、いやわが子の身」となるかもわからない…。本書が描き出すブラック職場はフィクションではない。その実態は、600人以上の転職支援を行った著者の経験とキャリアカウンセラーとして内々に入手した情報にもとづくものである。後半では、転落者が再チャレンジできる方策について徹底的に検証する。

勝ち組に見える職場でも

Zさんは、新卒で大手外資系コンサルティング会社に入社した。待遇や仕事内容などの面で「勝ち組」というイメージがあるが、その後の人生は決して 順風満帆 ではなかった。なぜなら、残業が月一五〇時間を超える激務の環境に放り込まれ、しかもそこが自分に合わない仕事だったからだ。結局、Zさんは二年ほどで退職する道を選んだ。この業界は、カッコいいイメージが先行しているものの、Zさんにとってはほかならぬ〝ブラック企業〟だったようである。

一流大学を出て人気の会社に入社したにも関わらず、その勤務実態はブラックそのものと感じる人間もいる。学生からの人気も高くちゃんとした会社でも電通のような事件が起こる昨今、かっこいいイメージだけで入社したものの、過酷な残業(不慣れな分、作業に時間がかかり残業を余儀なくされる)を強いられる。そんな職場は多いのではないだろうか。時給に換算するとコンビニのバイト以下なんてことも。

就職氷河期で就活がうまくいかず焦ってブラック企業に

就職浪人や失業の継続を避けるために、従来ならば自分の経歴(在籍する大学・学部のレベル、前職など)からすれば目もくれなかった会社・業界も含めて応募しまくるわけだ。その結果、不人気業界にも応募者が集まるようになる。ただ、そうした業界には待遇などでさまざまな問題を抱える、ブラック企業が多く含まれているのも事実だ。にもかかわらず、「とにかく就職はしたい、内定を取ることが最優先」といった気持ちで仕事を選ぶと、就職後にひどい目に遭い、結局早期退職に至り、自身の経歴に傷をつけることにもなりかねない。

現在は売り手市場となっている就職現場だが、過去には就職氷河期などにより、就職活動がうまくいかず、自分の学歴からすると目もくれないはずの会社にも応募しそこがブラック企業だったなんて事もよく起こっている。現在も、就職浪人を恐れるあまり、本来の自分の能力と比べ劣る企業にエントリーせざるを得ない場合もある。これは就職浪人すると「新卒」の看板を下ろさなくてはならず、その後の就職活動が難しい、新卒一括採用が根付いている日本社会の悪い部分が露呈した結果だろう。

もっと中途採用や第二新卒の採用を積極的に行った方がより有能な人材と出会える機会も増えるのにだ。相変わらず、書類選考では有名大学が強く、AO入試ではないけれども、自分をアピールするのがうまい学生ばかりがもてはやされる現状がある。もっと良い会社にしようとするならば、有能な人材を採用するコストをもっと払うべきだ。新卒一括採用では、社畜のような社員ばかり採用することとなる可能性もあり、それをよしとする企業側の思惑が見え隠れする。

ブラック企業でも社会の歯車としてすでに組み込まれている事実

よく世の中で「ブラックだ」とささやかれる職場であっても、詐欺商法などビジネス自体が違法なものを除くと、その多くはもはや現代の経済社会の歯車の一部として必要不可欠な存在になっているからだ。別のいい方をすれば、私たちの豊かで快適な生活を維持するためには、相当の犠牲を払ってくれる彼らのような存在が欠かせない――とさえいうことができよう。それゆえブラック職場には、景気の動向に関係なくつねに相当数の求人ニーズが存在する。新卒であれ中途であれ、少なからぬ人にとって就職先としてブラック職場を完全に避けるのは現代の日本では不可能であり、理想論だけで「ブラック企業悪玉論」を唱え、その存在を完全に排除しようとするのは現実的ではない。

一時期騒がれた外食チェーンやアパレル企業のブラックな実態。しかし、それらは我々消費者にも原因があるのではないだろうか。より高品質で、安価なものを求めれば、企業に人件費を削れといっているようなもんだ。フェアトレードという言葉があるように、労働者の権利を侵害するほどの過酷な労働を強いる生産体制が蔓延るのは消費者のわがままである場合も多い。薄利多売の職場では、人件費を極限まで削るために企業努力としてのブラック化が避けられない。社会の歯車としてブラック企業もしっかり組み込まれてしまっているのだ。

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