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なぜ、女は男の嘘を見抜いてしまうのか|藤田 徳人

生きている限り付き纏う男女の問題。もう結婚は無理だろうなと思う僕でさえ、外に出る時は服装を気にしたり異性を意識した行動を心がけるのだから面白い。そんな男と女の問題を男女間の考え方のギャップなどと共に紹介してくれる書籍。

男と女の違い

ここは某家電メーカー内の喫茶室。お昼休みともなると、OLたちは食後にコーヒーを飲みながら、男性社員やいやな上司のうわさ話をするものだ。 「ねえ、あのハゲモゲラってあぶらぎって気持ち悪いわよね」 女性社員たちは高橋課長のことをハゲモゲラと呼んでいた。 「そうそう、なんかあのオヤジは生理的に受け付けないって感じよね」 「この間なんか、ふと後ろを振り返ったら、すぐ後ろに立っていて『髪の毛いいにおいするね』だって。もう、鳥肌たっちゃった。近寄らないでって思わず言いそうになっちゃった」 「それってセクハラじゃない? セクハラホットラインにでも通報したら?」 「そうよね、今度なんかあったら絶対に通報してやる」 「それにしてもハゲモゲラの目つきが許せないわよ」 「あの、下からなめるようにはわせる視線、ホント気持ち悪いからやめてほしいのよね」 「さすがに視線まではセクハラで訴えることはできないもんね」 どこの会社にも嫌われ者の上司はいるもので、こういう男性はやることなすことすべてがセクハラ扱いされてしまうものだ。

ちょっとかわいそうな気もするがこれが現実。僕もアラフォーなのでこの上司のように女の子たちに「キモい」判定されないように、清潔感には気を使っている。肌の手入れや髪のセット着ている洋服や靴の清潔感にはこだわりを持っている。匂いも制汗剤や汗拭きシート軽く香水をつけるなどしてケアしている。若い子にもせめて気持ち悪いと言われないように。このキモい判定をされてしまうと電車でちょっとぶつかったぐらいで痴漢扱いされたりしかねない。おお怖!

男の汚さ

男性は 女性がどこまで許してくれるのかのおうかがいを立てなければなりません。まずは「電話してもOKか?」から始まり、「エッチな内容の話をしても嫌がらないか?」を確かめ、「食事に誘ってもOKか?」「近づいてもOKか?」「触ってもOKか?」「抱きついても嫌がらないか?」……と女性がどこまで許してくれるのかのボーダーラインを探っていかなければなりません。つまり男性は、女性の エッチのボーダーライン がどのあたりにあるのか?を探るために、毎回セクハラをしなければならないのです。もちろん目的はセックスです。セックスを許してもらうまで、少しずついやらしい行為をエスカレートさせていくのです。つまり、セクハラ行為がなければ合意のセックスは成立しません。もしセクハラがこの世になかったら、それはすべて強姦によって行われることを意味するのですから。そしてボーダーラインを越えない範囲の性的な接触はセクハラにはなりません。逆にボーダーラインを越えたものはすべて嫌がらせ(ハラスメント)になってしまうわけです。ただし、女性はボーダーラインを個々の男性に対してさまざまな値に設定しているわけで、全員の男性に対して同じボーダーラインを持っているわけではありません。ですから、女性のほうが「この男の人とならいつでもエッチしてもいい」と思っているような男性になら、胸を揉まれようが抱きつかれようが、それは一切セクハラになりません。逆に生理的に受けつけないと思っている男性に対しては近づくだけでもボーダーラインを越えることになります。

セクハラの定義は曖昧で、相手の女性(男性の場合もあるが)が不快に感じるかが重要なところ。ここで生理的に受け付けないと思われている相手だと、どんな些細なことでもセクハラになってしまいます。その境界線を探り探り女性に近づくようにしなくてはならない窮屈さ。これは爽やかイケメンにはないことではなかろうか。同じ行動を取っても爽やかイケメンだと「キュン」とくる要素に早変わり、女性は現金なものだ。僕たちフツメンはやはり下心をオブラートに包みながらおそるおそる女性に近づく必要がありそうだ。

女性は進化の過程で男の嘘を見抜く嗅覚が鋭くなったのだとか。僕たちの下心なんてすべてお見通し。そんな負け戦で僕たちはどう女性と接すれば良いのかがわかる書籍。

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