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「判断力」の磨き方 常に冷静かつ客観的な選択をする技術

頭がよく、経験も豊富な経営者が致命的な判断ミスをして、会社を危機に陥らせるという事例は枚挙に暇がない。その理由は、判断の際にかかる様々な「心理的バイアス」。これを理解していないと、その時は正しいと思い込んでいても、後で考えると「なぜこんな判断を?」と思うような選択をしてしまうのだ。本書は、そういった心理学的な見地から「思考をゆがめるワナ」を紹介。それを回避し、常に冷静で客観的な判断を下すための技術を説く。

ベストではなくベターな選択

「ミスのない判断」が、必ずしも最善の判断だとは言えないだろう。だが、一度の大失敗が今までの成功をすべてゼロにしてしまうような例があることを思うと、ベストではなくてもベターな選択を積み上げていくことこそが、特に管理職や経営者、そしてこれからそういった立場を目指していく人には必要なことではないだろうか?ユニクロの柳井正社長は、人生一勝九敗説を唱えている。負けている数は多くても、一つ一つの負けが小さければ、大きなことを成功させることによって、負けを補って余りあるほどの人生になるということである。世の中には、その反対の人もいる。九勝していても、一敗のほうが大きいために、そこで終わってしまうような人だ。たとえば、勝ち続けた経営者が、一度の判断ミスで、何百億円も何千億円も損をしてしまえば、そこで会社は破綻する。結果だけみれば「九勝一敗」という好成績であり、勝った数のほうが圧倒的に多いのに、わずか一敗のために会社がなくなってしまうのである。ロールスロイスに乗っていた社長が、生活保護並みの暮らしに転落することも起こりうるのがビジネスの世界だ。

長くいきているとベストな選択ばかりではいられない。仕事でもプライベートでも平均80点ぐらいの選択ができれば、かなり優秀と言えるだろう。役職も高くなるにつれ責任も重くなり決済できる金額も増えてくる。経営者ともなればその選択で会社が傾くことも。それを考えると経営者の中には毎日着る服の選択などに気をとられるのが嫌で、同じ服を洗い替え用を含め何着も所有して、そればかり着るのも分かる気がする。

二分割思考

なぜわれわれはこの「二分割思考」に陥りがちなのであろうか?その大きな要因の一つに、私は、テレビ・メディアの存在があると考えている。私も、テレビに出演させていただく機会が多いので、あまり悪くは言いたくないのだが、ワイドショーをはじめとする情報番組においては、何となく自由な発言がしにくい雰囲気を感じることがある。視聴者の中には、テレビのコメントというものは、事前に入念な打ち合わせなどがあって、「言ってはいけないこと」が決められていると思っている人もいるかもしれないが、実際にはそのようなことはない。ある程度の方向性は打ち合わせをするけれども、発言する内容は自由である。しかしながら、情報番組などの場合は、その番組の構成や流れによって、出演者のコメントが影響を受けざるをえないことも多い。たとえば、コメントを求められる直前に流されたVTRにより、その内容に引きずられてしまうということは、よくある。飲酒運転による悲惨な交通事故が起こり、小さなお子さんが亡くなる場面がVTRで放映される。そのVTRの中には、亡くなったお子さんの親族が涙にくれるシーンも出てくる。また、お子さんの勉強机が映されたり、ノートに綴られていた将来の夢や、お子さんの描いたお父さん、お母さんの絵なども紹介されたりする。このようなVTRが流された後に、飲酒運転の厳罰化についてのコメントを求められたら、たいていの出演者は、「二度とこのような事故を生まないためにも、飲酒運転者には、取り締りの強化が必要だと思いますよ」と発言するのではないだろうか。

テレビなどを見ていると、その著名人のコメントがテレビ向きになっているなという事をよく目の当たりにする。著名人のツイッターなどでの発言とは方向性が違うテレビ向きの発言になっていることがあるのだ。番組の構成上VTRが流されそれにコメントするといった場合、直前に流れたVTRに引っ張られる形のコメントをするしかないような雰囲気が流れる。もしそのバイアスと違う発言をしようものなら次回からコメンテーターとして呼ばれなくなるようだ。

日本人はグレーを好む!?

日本人は、曖昧な部分、グレーの部分で妥協することは得意である。落としどころを決めておいて、現実的な対応をするので、二分割のような思考パターンは少ないかもしれない。曖昧で、白黒はっきりつけられないという欠点のほうが目立ちがちだ。二分割思考に関しては、それほど心配しなくてもいいのかもしれない。ただ、郵政民営化の議論や拉致問題への対応等をみていると、日本人も危険になってきている気もする。

白黒はっきりつけない文化というのは日本に根付いたものだ。欧米ではありえないグレーな存在が日本では多くあるような気がする。

僕たちの人生において様々な判断をする機会は多い。人生の分岐点で常に冷静かつ客観的な選択をする技術を学べる書籍です。

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