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「<香り>はなぜ脳に効くのか アロマセラピーと先端医療」香りを生活に取り入れる

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視覚、味覚、聴覚などと共に重要な感覚でありながら、科学的にまだ謎が多く残る分野が「嗅覚」である。重度の認知症患者の症状を改善したり、がんの終末期の疼痛を和らげるなどの効果も確認されている〝香り〟。現代の西洋医学では太刀打ちできなかった病状の治療方法として、いま注目されているメディカルアロマセラピーを、嗅覚のメカニズムや最先端の臨床例から分かり易く解説してくれる書籍。

においの情報伝達機構を解明

将来的にヒトの脳内における「においの情報伝達機構」を解明することが可能になり、さらに認知症などの患者さんの脳機能についても解析することができるでしょう。認知症の患者さんは嗅覚がしょうがいされている場合が多いのですが、その原因を探り、さらに精油のにおいで脳機能を活性化し、記憶の改善などもはかれるのではないかと考えています。

記憶という点では、英単語を覚える実験で、実験中(英単語を覚えるとき)バラのにおいを嗅ぎながら単語を覚えて睡眠の際もバラのにおいの中で睡眠をとったグループと普通に単語を覚えたグループとでは翌日のテストで記憶に差が出ることが分かっている(バラのにおいを嗅いでいたグループの方が正解率が高い)。現在、脳における変化もfMRIという装置を使うと脳機能の画像化が可能となっており、様々な仮説を科学的に立証するための土台となっている。

なぜ嗅覚は神経伝達のプロセスが他の感覚に比べて短いのか?

正確な理由はわかっていませんが、もしかすると動物が生き残っていくために最速で判断せねばならないのが「におい」なのかもしれません。たとえば、捕食される危険性のある動物のにおいは、いち早く察知する必要があります。マウスや猫や狐など、捕食動物のにおいを嗅がせると、たちどころに身をすくませ、隠れようとします。また、多くの動物は自分のにおいをあちこちに残して(マーキング)縄張りを守ろうとしますし、相手のにおいによっては自分より強いかどうかを判断します。

腐った食べ物など、生命に関わる食物も、においによってある程度は識別できます。長期間冷蔵庫に眠っていた食べ物など、タッパーを開けたら腐敗臭がしてこれは食べられないなと本能的に選別する能力が人間にも備わっている。強い腐敗臭を嗅ぎ取ると吐き気をもよおすことがあります。これは一種の生体防御反応と言え、人体に有害なものが胃に入ると、体調が悪くなったり、酷い時には生命に関わるため、そういったものを外に吐き出そうとするのです。フェロモンもそういった本能的な機能の一つで子孫を残すための繁殖行為も相手のフェロモンを嗅ぎ取って決定します。ちなみにこのフェロモンは哺乳類だけでなく、昆虫や微生物にもあることが分かっています。

宮廷はとてつもなく〝くさかった〟

なぜ、王族や貴族に香水がこれほどまでに好まれたかというと、当時の宮廷はとてつもなく「くさかった」からです。入浴は体に悪いとされていたので貴族たちの体臭はすさまじく、家具や馬具、装飾品に使われる皮革も、なめし技術が未発達だったので相当くさかったと思われます。このような悪臭・異臭をごまかすために香水は王族や貴族の必需品となったのです。一般的に、香水とは精油をアルコールで希釈したものです。現在の香水は合成香料を用いているので、多くの人が入手しやすい価格になっていますが、それまでは香水は富と権力の象徴だったのです。

どのぐらい「くさかった」のか、剣道の防具などはかなりのにおいだがどうだろう。最近ではにおいで誤魔化すことを嫌い、においを無臭化する洗剤や芳香剤、スプレーなどがたくさん出回っているが、僕はいろんなにおいをその日の気分で楽しめる香水推し。人によっては嫌がる人もいるのでその辺は注意が必要だが、気分が上がる香りを纏えばそれだけでハッピーに。

がんやダイエットに効く<香り>

がん細胞に影響を与える精油

非常に強い:サンダルウッド、パチェリ、レモングラス

強い:イランイラン、スイートオレンジ、グレープフルーツ、サイプレス、ジュニパーベリー、フランキンセンス、ベルガモット、メリッサ、レモン

やや強い:クラリセージ、ゼラニウム、ティートリー、ネロリ、マージョラム、ローズマリー

やや弱い:カモミールローマン、真正ラベンダー、ニアウリ、プチグレン、ペパーミント

弱い:ユーカリ、ローズウッド

がん細胞に影響を与える精油の他にも嗅ぐことによりダイエットに効果がある精油もある。香りを嗅ぎ満腹中枢に早めに指令を出すことで、過食を防ぎ、肥満予防につながるというもの。食事制限と運動療法は、時には辛かったり、飽きてしまう方もいます。そういったことから嗅ぐだけダイエットは負担も少なくこれからより良い方法の研究が望まれる分野です。今の所、グレープフルーツの精油を使った嗅ぐだけダイエットなどが紹介されているが効果のほどはいかに!?

第四章では<香り>の効能を楽しむ〜精油の使い方と称し具体的なアロマセラピーの方法が記されている。セルフメディケーションとしてのアロマセラピーが花粉症、不眠やイライラ、鬱などの精神的不調に効きます。

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