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「選ばれる人」はなぜ口が堅いのか?|大谷 恵|言葉を選ぶ技術、言い換えるテクニック

誰でも気軽に情報発信ができる一億総メディア時代。僕らは情報の受け手、送り手としてつながる自由と見られるリスクを負っている。広報のプロによる「情報発信」の基本マナーを振り返っていこう。

ウェブに出回った情報は、永久に消せない烙印

SNSへの個人的な投稿で問題になる事件は多々起きています。身近な知人友人を面白がらせる程度のノリで投稿した情報が拡散され、内定していた就職が取り消されたり、社員の行動について企業が謝罪するといったレベルにまで発展しています。

広告代理店でアルバイトをしていた20代の男性がいました。仕事を通じて有名人に会うこともあり、 「政治家の◯◯に届け物をするため △ △ 本部に来てる」 「六本木で芸能人の◯◯ちゃんに会った。すごくかわいかった」といった内容を自分のツイッターで流していました。

アカウントに鍵をかけていたとはいえ、業務内容を口外してしまった。ある日突然、広告代理店の総務部にメールが来ました。そのメールには「御社でアルバイトしている人が、ツイッターにこのような投稿をしています」という文面とともに、過去の投稿内容すべてが貼りつけてあったそうです。結果、退職勧告になりました。

鍵付きのアカウントということで油断していたのでしょう。しかし公開を限定していても、自由に編集され、拡散されることもある。ネットの世界はリアルよりも、ずっと筒抜けの世界だということです。

匿名であっても名前が特定され、個人情報や写真を拡散されるケースもあります。 ネットの世界では、一度発信したものは完全に取り消すことは不可能 だと覚悟する必要があります。

グーグルの元CEOエリック・シュミットが「若者は、友達のソーシャルメディアに残された“若気のいたり”と縁を切るために、大人になると自動的に名前を変える権利が与えられるようになるだろう」と予想したという記事があると知り、恐ろしく感じたのを覚えています。

名前を変えるまではしなくとも、定期的に自分の過去の投稿を見直し、必要であれば整理整頓する習慣も必要になってくるのかもしれません。

最近、鍵垢で呟いた内容が拡散されて問題になるケースが頻発している。鍵垢、裏垢でもこうした拡散があることを認識して不適切なコメントを打たないことが大事。あなたのその鍵垢のツイートや投稿、世界が見てるかも?

思わず引き寄せられる文章

魅力的なタイトル

タイトルによって、読まれる確率には大きく差が出ます。思わず読みたくなる記事のタイトルには、具体的な表現、数字、ビジュアルをイメージできる要素が入っているものです。また、ヤフートピックスの見出しは13.5文字ですが、テレビのテロップや映画の字幕も、1行の文字数はこれくらいの長さです。人が負担を感じずに理解、判断できる量ということでしょう。この文字数の中に、漢字や平仮名、数字を織り交ぜて「目」で伝わる魅力的な表現を編み出す。文章はタイトルで勝負がつく、とも言われています。

「ナンバーワン」「世界一」「日本初」は本当か?

広告の世界では、「景品表示法」によって「実際に反して競合他社よりも著しく優良であると示すことで公正な競争を阻害する」表現が規制されています。

個人であっても、商品やサービスにむやみに「世界一」「ナンバーワン」「最高」「最大」「最安値」といった最高・最大表現を記載していると、「本当か?」「根拠はあるのか?」と疑問を持たれる可能性があります。 「ナンバーワン、世界一を目指している」といった表現に変更する、あるいは、独自性にフォーカスするなどの工夫が必要です。

数値化する

評価を数値化すると客観性が高まり、読む人が受け入れやすくなります。  たとえば、機能性の高い商品を作ってアピールしたけれども、「すごくいいんですよ」「人気です!」では主観的な自画自賛の印象で終わってしまう。

聞く方も、「何が良いのか分からず、信用できない」と受け止めてしまう。それを、「一度購入した人の8割が、リピーターになっている」というように数値化することで客観性を高められます。

比喩や例え、体験談で説得力を高める

誰もが分かる基準になるものとの比較や、食べ物やスポーツ、動物の例えで分かりやすくする。あるいは権威ある人や専門性を持った人たちのコメントや見解を紹介する。場合によっては、個人の体験談も説得力が高まります。

また文章で感情表現をするときは、書き手方が興奮して、「すごく楽しい」「すごく悲しい」などと連発すると、読む側は白けてしまうことがあります。事実のみを淡々と並べ、そこにどんな感情が浮かぶかは読む人に委ねる。それは、読み手の楽しみを奪わない方法でもあります。

「未来」を盛り込む  

人は未来に興味を持つものです。人気の出る4コマ漫画やショートストーリー、コラムなどの特徴は、分析してみると、「状況」「行動」「変化」「未来への期待」の4点を備えていることです。人には、「状況」に応じた「行動」をとり、それによって「変化」する、という原則があり、そこに人は物語を感じるからです。

文章でも、未来への言及があると好奇心を掻き立てられます。ビジネスなら計画や目標数値、「これからどうなる」「どうしていきたい」「どういう意気込みでやっている」という将来像で、意思や思いの強さを印象づけられます。

タイトルの大事さはSNSやブログ、YouTubeなどをやって発信していると必ずぶつかる問題だと思います。いかに皆の興味を惹くタイトルをサムネイルやタイトルなどに入れられるかがPVや再生回数、いいねの数に反映されます。いいねの数は直接ではありませんが、読む人が多ければやはり関連してくる項目かと思います。

一億総メディア時代に口を滑らせないように。リスナーや読者、フォロワーにだけに見られているのではなく世界が見ているという認識のもと発信するのが良いかと思います。尖った発言ぐらいならいいが致命的な発言にならないように。

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