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統計数字はなぜ実感とズレるのか?統計センスを身につけよう

近年、交通事故の死亡者数が急減しているのはなぜか?次の四つの選択肢から選んでみてください。①エアバックやアンチロックブレーキシステムが標準装備されるなど車の安全性が向上したから ②ガードレールをはじめとした各種の交通インフラが整備されるようになったから ③体を鋼鉄のように鍛え上げている人が増えたから ④統計の作成方法に起因するみせかけの現象。③以外はいずれも正解と言えるが一番大きな原因は④統計の作成方法に起因するみせかけの現象である。統計数字はなぜ実感とズレるのか解明していく。

交通事故の死亡者数

厚生労働省の定義によると交通事故の死亡者数は、事故発生から死亡までの時間にかかわらず、一年のうちに交通事故を起こして死亡した人をカウントしている。その死亡者数は二〇〇五年で九九七〇人と、警察庁が発表した人数(六八七一人)に比べて四五%も多くなっているのだ。救急医療の著しい技術進歩によって少しでも延命が可能になれば、最終的には死亡しても、統計上の交通事故死亡者数は大きく減ると言うことだ。

交通事故といえば、僕の妹は世田谷区内で自転車走行中にトラックと衝突すると言う事故にあった。幸い病院に運ばれ入院はしたものの後遺症などは残らず今は元気でやっている。本来ならばトラックの方は信号機のない交差点で自動車優先道路を走っていたので7:3ぐらいで自転車で飛び出した妹の方が悪いようにも感じるが、交渉の結果、賠償金もだいぶ取れた。しかしその使い道がわけのわからないセミナーやセミナー教育を商品にマルチ商法とドッキングさせたような怪しい事業の共同経営者になるための資金に使われたため、急に大金を手にするとろくなことに使わないんだなとつくづく思った。まあ元気にやってるみたいだからそれでいいのだけど。金のない若者を捕まえて高額なセミナーをローンを組ませて受講させるなどはやめてほしいもんだ。自分が好きでセミナーにお金を落とすぶんには誰も困らないが、被害者が出るとなると話は別。

平均貯蓄残高

総務省の家計調査報告(貯蓄・負債編)によると、二〇〇五年の一世帯あたりの平均貯蓄残高(全世帯)は一七二八万円で、前年比二・一%増となった。読者のみなさんは、この数字を見てどう言う印象を持たれたであろうか?きっと「なんだ、なんだ!お金がない、お金がないと言いつつ、みんな結構お金を貯めているではないか。うちは平均と比べて貯蓄残高がかなり少ないぞ。なんかすごくあせってきたぞ‥‥。もっと頑張って貯蓄していかなくては!」と思ったのではないか。

これは一部の富裕層が平均を押し上げているだけと考えられる。底は貯蓄ゼロなのに対し天井はないからだ。よく言われる平均にとらわれるといわれのない焦りや不安を生むことになる。老後には3000万円貯蓄が必要だとする専門家もいるが、僕はどう考えてもそこまで貯蓄できるとは思えない。質素に暮らせば多分なんとかなるんじゃないかと楽観的に考え今を楽しむ僕ww

生涯未婚の人の数

一生誰とも結婚することなく人生を終える人はどの程度の数になるのか。人口統計では、五〇歳時点で未婚の人はその後も結婚することがないと仮定して、五〇歳時点での未婚率(全体数に占める未婚者の割合)を生涯未婚率と定義している。総務省の「国勢調査」に基づいて計算すると、二〇〇五年の生涯未婚率は男性が一五・三%、女性が七・二%となっている。男性の場合、七人に一人は一生独身と言う計算だ。

2005年のデータなので最新のデータは『平 成 27 年 国 勢 調 査 』を見てほしい。正規雇用と非正規雇用の間の格差などからこれからはもっと生涯未婚率は上がってくると思われる。男性では現時点で4人に1人が生涯未婚と考えられます。25%と言うとすでにもうマイノリティーとはいえないような状態。しかし将来は35%が生涯未婚になるという推計も出されておりそれと比べると一服した感もある。

カジュアル製品の低価格化

カジュアル製品の低価格化が進む一方で、ルイ・ヴィトンなど高級ブランド品の販売が好調であることを考えれば、相対価格の変化が絶対価格の変化を和らげている面は否定できないだろう。過去三〇年間の輸入物価の変動、絶対価格の変動、相対価格の変動について、それぞれが統計的にどのように影響し合っているかを調べたところ、輸入物価の変動は相対価格の変動に対して無視できないほどの影響を及ぼすが、絶対価格の変動に対してはほとんど影響を及ぼしていないことが明らかになっている。さらに、中国の台頭に伴う安価な中国製品の流入は、日本のみならず多くの先進国に共通して見られる現象だから、輸入デフレの主犯格と考えると、他の先進国がデフレに陥っていないのに日本だけデフレに陥ったことが説明できなくなってしまう。過去の経験に照らして見ても、かつて高度成長期の日本が米国に低価格品を大量に輸出していたときも、米国はデフレに陥っていない。

日本におけるデフレの主犯格は、不況で誰もが財布の紐を締めたために起こった需要不足と考えるのが正解だろう。僕はバブル期を経験しているので、高額商品などにも抵抗感はあまりないが、不況下で育った若者たちの中には、そういったものに嫌悪感を抱く人も多いようだ。

統計数字をわかりやすく読み解くリテラシーが身につく書籍でした。データが10数年前のものと古いので現在のものと照らし合わせて見ると面白いと思います。

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