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「娘と話すメディアってなに?」メディア・リテラシーを身につけよう!

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インターネットメディアの出現によって情報洪水の中、日々泳ぎ続けねばならない現在、拡散する情報とどう付き合うか、人々のメディア・リテラシーを考える。本書ではラジオ番組を舞台に、マスメディアの歴史から現在までを考えていく。テレビで盛んに報道されるテロや戦争は、自由で公正な報道なのか。メディア・リテラシーを磨いていこう。

メディアに対する人間の性質が根本的に変わってしまったのか?

いや人間が根本的に変わってしまったわけじゃない。しかし、人間を取り囲むメディアのあり方が、質と量二つの面で大きく変化したんだ。

質の点ではテレビ放送網が全国に広がり都市部だけでなく地方でも都市と変わらぬ情報を得られるようになった。そして量の点では、インターネットを使った放送が普及しよりニッチな情報も発信されるようになったし、個人がそういったメディアを運営するまでになっている。そしてスマホの普及により一人一台テレビを持つ時代から、いつも手元にテレビがある生活へとシフトして行っている。従来のスポンサーから資金提供を受けコンテンツを作成するスタイルからサブスクリプション(製品やサービスなど、一定期間の利用に対して代金を払う方式)などの台頭によりスポンサー以外(サービスを受ける視聴者)からの収入とスポンサーからの収入の両方でコンテンツを作っていくという新たなステージへと進化している。最近ではNetflixの「テラスハウス」などが挙げられ、この番組見たさにNetflixに月額650円〜 1450円(画質により値段が異なる)払う人も多い。他にもテレビ番組のオンエアにのらなかった部分をHuluが月額933円で配信したりとこういったサービスも定着しつつある。

テレビで取り上げられる社会問題は視聴者によりわかりやすく変化

テレビで取り上げられる社会問題は、視聴者にわかりにくくて説明に時間のかかるテーマはさけられ、単純で短い時間にパッとコメントできることばかり取り上げられるようになっていった。テレビ番組を作る側も、見る側も、無意識にテレビというメディアの特性に合わせて考えたり生活したりするようになっていったんだ。テレビはこうして圧倒的な影響力を示すようになた。

しかし、最近ではテレビの視聴時間はネット利用時間(SNSなども含まれる)に逆転された(10代〜20代)というのが話題に上った。『総務省の平成27年度版 情報通信白書』を見ると30代以降はまだまだテレビ視聴の方が多いという結果になっている。おもにSNSへのアクセスが時間をとっているようだが、dマガジンやKindleUnlimitedなどの書籍系、Hulu、Netflix、dTV、Amazomプライムビデオなどの動画系サブスクリプションはこれからもっと普及しそうだ。

本物(LIVE)とは本当に本物か?

たとえば、優れたピアニストの演奏を聴くとき、コンサート会場で生の演奏を聴くのと、自宅のオーディオ装置で聴くのとでは違う、やはりコンサートの方が本物だ、という言い分には確かに一理あるよね。

確かに、アーティストのLIVEは魅力的かもしれない。しかし、一回限りの演奏に価値を見出さないアーティストもいる。グレン・グルードというピアニストがその一人だ、彼は、一回限りのコンサートに重きを置かず、レコード制作に打ち込んだ。一回性、言い換えればアウラ(微妙な雰囲気)を持っているはずのコンサートが本物か、それともアウラを失ったコピーであるはずのレコードが本物か。近頃、録音技術や音楽作成技術が飛躍的に上がりCDやMV(MusicVideo)の曲はいい感じなのにLIVEが全然CDやMVと違う(クオリティーが落ちる)アーティストも少なくない。それを知ってて一回性とアウラを楽しむのが今の若者たちなのだろうか。

メディアに登場するカッコいい女性プロフェッショナル

最近の傾向を見ていると、メディアの中ではカッコいい女性プロフェッショナルが活躍して、ジェンダー・バランスによく配慮されているように見えるけど、実際の社会では、一向に女性の地位は改善されていないのじゃないかしら。

テレビを見ているとカッコいい女性プロフェッショナルがコメンテーターとして呼ばれジェンダー・バランスに配慮されているが、LGBTも同じ。活躍するマイノリティーが当たり前となっているように見えるが、実社会ではまだまだバランスが取れているとは言い難い。また、幾つかのメディアでは性差別表現をしないようガイドラインを設けるところも現れてきた。「女流」「女史」「女傑」「女だてらに」「女の戦い」などという言葉はなるべく使わないように、また同一場面では、男女の敬称を揃えるよう努めるという基準も。

新聞やラジオ、テレビからスマホなどの端末に至るまでメディアの歴史を振り返りながら、メディアについて語られている。情報を選別し自分に有益なものだけ取り入れるためやデマに踊らされないメディア・リテラシーが身につく書籍でした。

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