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僕は君の「熱」に投資しよう|佐俣 アンリ

国内最大級のシードファンドを運営する若手No.1ベンチャーキャピタリストである佐俣アンリ氏による挑戦する人を応援する書籍。「挑戦せよ!君は必ず成功する!!」

事業とは、誰でも考えつくことを「100倍の規模」でやること

アジトにいる起業家に、僕が口癖のように言っているのは、「まず規模を100倍にしろ」だ。とどのつまり、起業のアイデアなんてどうでもいいのだ。君に熱があって、やってみたいことが見つかればそれで十分。あとはそれを100倍の規模でやるだけだ。 今の世界は、起業家がただの思いつきを100倍の規模でやった結果でできている。エアビーとウーバーは、今や世界の常識を変えるほどのサービスになった。いったい何がそうさせたのか?彼らが、小さな思いつきをとんでもない規模に拡大したからだ。 つまり、ただの「サンフランシスコ空き家ドットコム」や「市のタクシー会社専用配車アプリ」をつくることに終始しなかったことが、彼らの成功の理由だったわけだ。 エアビーが生まれる以前、観光客はホテルに泊まるものだった。しかしエアビーの登場で、家を貸す人がいればどこにでも泊まれるようになった。世界中のどこでも、誰でも家を借りることができるし、貸すことで収益をあげることもできる。アイデア自体より、「世界中の家」というとんでもないサイズの宿泊プラットフォームになったことが、エアビーの凄みだ。 都内でもっとも大きなタクシー会社ですら、時価総額はせいぜい 50 億円だ。ウーバーがこの産業を相手にしてタクシー配車アプリをつくっても、その成長は限られる。投資家は誰も見向きもしなかっただろう。しかしインターネットをつかって「世界中の移動」のためのプラットフォームをつくる、ということになると、 桁違いのビジネスになった。 どんな思いつきでも、とにかくとんでもない大きさにしてしまえば、それが事業になり、まとまった金を生む。

起業がどういうものか端的に表した言葉。「まず規模を100倍にしろ」僕のような凡人はまずは小さく始めてとか考えがちだが、アイデアがあるならまずそのアイデアを今の100倍の規模で運用することが大成功を生むことになるというわけだ。もちろん失敗もあるだろうが大きく成長するにはとにかくお金を集め規模を大きくしていく事が大事。その上での失敗は仕方がない事。勝てば官軍という言葉があるように、何もプロダクトができていない状況でお金だけ集めてそのお金で開発研究を行い結果開発に成功して事業も軌道に乗せる事が可能になったなんてトリッキーな起業家も案外多いのだとか。詐欺すれすれというか、成功したからいいようなもので失敗したらどうするつもりだったのだろう。

成功の9割は「場所」で決まる

日本人はみんな努力が大好きだ。 もちろん僕も嫌いじゃないし、かなり努力しているほうだと思う。 みんなで頑張ろう、頑張ればできる、よく頑張ったね……街を歩けば努力に当たるくらい、学校でも家庭でも、会社でも社会でも、頑張ることが絶対的な正義のように語られているけれど、ただ投資家の視点から見ると、ここには重要な「大前提」が抜け落ちている。 どこで 頑張るか、だ。 どんなに全速力で駆け上がっていても、そこが下りエスカレーターだったら、階段を普通に上がっている人にも負けてしまうかもしれない。その努力は、効率が悪い。 例が少し極端かもしれないが、結果を出すには、正しい努力を行う前に、まず「正しい場所」にいることのほうが、はるかに重要なのだ。 成功の9割は場所で決まると言っても、過言ではない。 今の君に必要なのは、自分に才能があるのかなんて延々と悩むことじゃない。努力をコツコツ積み重ねることでもない。 自分にとって正しい場所を見つけることだ。見極めることだ。 そして、自分をその場所に位置づけることさえできれば、成功は保証されたも同然だと信じることだ。

自分のレベルは考えず、ハイレベルな人と共に過ごしているとその中の平均点を取るだけで、世間でいう一流に分類されるようになる。自分の身をどこに置くか、無理してでも一流の中に身を置くことを若い頃からしておくと自然と自分も一流と呼ばれるようになるわけだ。最近では有名人や各分野の一流の人たちがサロンをやったりしているので、そういうのに参加するのも良いかと思います。僕は入らんけど(笑)。ドラゴンボールでクリリンが地球人最強になれたのは、宇宙最強を競い合うZ戦士たちの中で切磋琢磨した結果だと書いてあってなるほどなと妙に納得。

僕が高校生に30万円渡す理由

行き場のない熱と才能を持った高校生たちを応援する奨学金制度「 MAKERS UNIVERSITY U-18」をNPO法人の ETIC. さんと一緒につくっているのも、同じような理由である。 実験のひとつであるし、とにもかくにも僕は、才能ある若くて熱いやつらを死ぬほど伸ばしたいんだ。 彼らがめちゃくちゃ成長することによって、死ぬほどリターンがある。そんなお金の使い方が、世の中でもっとも 貴いんじゃないだろうか? だからもちろん返済不要だし、期待する見返りは、奨学金を受けた彼ら彼女らが近い将来、世界で活躍するその姿を僕らに見せること——たったそれだけだ。 第1回目では、僕は3人の高校生に 30 万円ずつ奨学金を渡した。 沖縄に住んでいる中国人とのハーフの高校生は、「僕は、今は信頼性の低い『メイド・イン・チャイナ』を、いつか世界一信頼のあるブランドにしたい!」と目をキラキラさせて語っていた。夏休みに、まだ行ったことのない中国に行って、現地を視察したいのだと。 僕は、まわりの大人たちからはなかなか理解されないであろう彼のその〝熱〟に、寄付という名の投資を行った。 「よし、この金を握りしめて今すぐ中国に行ってこい!」と。 他にも、プロ格闘家を目指して地方から上京している高校生にも、活動費として 30 万円を手渡した。すげえ頑張れよと思うし、彼らはまだ 16 歳とか 17 歳だけれど、基本的に大人より彼らの感覚のほうが正しいと思い続けるのが、ベンチャーキャピタリストの仕事だろう。 今は総額120万〜150万円( 30 万円を4、5人に) を毎年、高校生たちに寄付し続けている。

流石に僕はそんなにお金を出す余裕はないが、その気持ちはわかる。今、俳優を目指している子が知名度や仕事を得るためにライブ配信アプリで活動していて、僕もその子を応援している。やはり若い子が頑張っている姿は尊いと感じるのだ。

挑戦せよ。君は必ず成功する!そんな言葉をかけ続けたベンチャーキャピタリストの軌跡。実例を交えながら起業家たちのリアルが描かれており、札束が飛び交うような世界を想像していた人にとっては現実とのギャップで興味深く読めるのではないだろうか。

 

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