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面白いとは何か?面白く生きるには?|森 博嗣

      2019/09/09

人気作家が「面白さ」のメカニズムを考察。
仕事で面白いアイディアが必要な人、人生を面白くしたいすべての人に役立つヒント。

「面白さ」が何なのか、どうやって生まれるのか、というメカニズムを考察し、それを作り出そうとしている人たちのヒントになることを目的として、大事なことや、そちらへ行かないようにという注意点とは?

面白くないことは続かない

長閑な自然の中で写生をするときには、絵を描きながら「面白い」と思うだろうし、登山をしている人は、山頂が近づいてくると、疲労も忘れて、「面白い」と感じる。「面白くない」ことは、人間は続けられない。なんども同じようなことをするのは、「面白さ」をまた味わいたいからだ。共通しているのは、どれも、自分にとって好ましい状態であること、自分が好む状況になること、といえるだろう。ほかの言葉にすれば、「満足」が近いかもしれない。

僕は最近動画編集にはまっています。きっかけは推しの子(赤山 明日香ちゃん)が関西コレクション2019AWのランウェイを歩くことになったこと。会場に行けなかった僕はライブ配信をiPhoneで録画してiMovieで編集したところそれが面白くて、さらに高機能なAdobe Creative Cloud 12ヵ月版を衝動的にAmazonでポチってしまいました。酒もタバコもやらないのでサブスクリプションにその分吸い取られています。新しいことを始めるのは気分が上がるし、違った世界を体感できるので、このような機会を与えてくれた推しの子には感謝。ついでにスマホ用ジンバル(DJI Osmo Mobile 3 コンボ)も購入してこれからは動画の素材を取ることにも挑戦しようかと。

面白さは会議からは生まれない

ほとんどの場合、何が面白いかは、多分に「感覚的」なものであって、こうすれば面白くなるという技術的な手法は存在しない。そんなマニュアル化が可能ならば、誰でも人気作家になれるし、今頃、それに従って、ベストセラ小説が量産されているはずである。

何が面白いかはその時々の環境によっても変わってくる。一時期なんどもDVDで見返してセリフまで覚えてしまうほど好きだったワイルドスピードシリーズも、主演俳優が死んで出なくなってしまってからは一切興味を失った。回を追うごとにアクションが過激になりハリウッド感が強くなってきて面白く無くなってきたのも要因の一つ。何を面白いとするかは受け手に由来するところが大きいので万人に面白いという最大公約数的な展開が商業的には好まれるのだろう。

「共感」重視で「面白さ」を見失う

製品であれば、優れたものが売れるのではない。評判が良ければ売れる、という商売になる。こうなってしまうと、開発や制作費のうち多くを宣伝費に投入する方針になりやすい。宣伝に使われた分は、つまり製品の品質が低下すると考えても良いだろう。そういうものを、大勢が買わされていることになりかねない。

販売促進としてCMを打つのはもう古いかもしれない。それならインフルエンサーたちを使ってターゲット層にアプローチした方が良い。Instagramなどで影響力がある人に宣伝コストをカットして仕上げた高品質な商品を提供して、宣伝してもらった方が売り上げは爆発的に上がる時代なのだ。

特に新しいものを作り上げることができた際には、このインフルエンサーの効果が爆発的になる。新しいものには数々の「面白い」要素があるので、よりフォロワーの興味をそそることだろう。

大当たりしたものほど早く衰退する

そもそも、世に出てくる「面白さ」の多くは二番煎じである。過去に当たったものがあって、そのパターンに似せて作られる。二番煎じでは、オリジナルほど売れることはないものの、世の中が「もっと、こんなものが欲しい」と求めているうちは、そこそこには受け入れられる傾向にある。オリジナルがビッグヒットになっていれば、二番煎じでもそれなりのビジネスになる、ということだ。しかし、二匹目のどじょうを狙ったものが乱立し、多く出回ったことで、逆に早く世間から厭きられる結果になる。この「面白い」ものが色褪せる現象は、非常に顕著で、面白さが大きかったほど、衰退のし方も際立つ。少しくらいまだ売れるのではないか、という期待は外れることになる。本当に一斉に消えてしまうように観察される。

現在第二のタピオカブーム真っ只中だが、それも徐々に熱が冷めていくのも時間の問題だろう。飲み物の定番として生き残れるかどうか?新たなフレーバーを常に投入してスタバのフラペチーノのような立ち位置を作ることができるかが課題だ。

読書をしたりインプット作業は楽しいものだが、それ以上にアウトプットの楽しさもSNS全盛時代の今だからこそ楽しみたいですよね。面白いというキーワードをもとに面白く生きるための処方箋がここに。

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