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興味のあることや本の感想などを綴っていく雑記Blogです。

「<オールカラー版>魚はエロい」魚の生態・交尾がわかる本

      2016/11/14

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母なる海に漂いながら、眼の前で繰り広げられる魚たちの繁殖行為。交尾や求愛が観察できやときは、あたかも見知った人の「アレ」を目の当たりにした気がして誰かに話さずにはいられない。一見結びつきのなさそうだが、海の生き物と生態観察を愛する人にとって「魚」と「エロ」が結びつくのはごく普通のこと。テレビでも取り上げられることがあって、テレビ朝日系列の人気バラエティー番組『マツコ&有吉の怒り新党』の番組コーナー「新・3大◯◯」で「新・3大エロい水中生物」として取り上げられ、水中生物の「繁殖行動」をテレビ用にアレンジを加えて、エロく解説した。持っていった素材の中には、「エロすぎて放映できません」と担当ディレクターに言われたものもこの書籍では全て紹介。

サメの噛みつき交尾

サメの交尾時の放精はゆっくり行う。しかし泳ぎと捕食に特化し進化した大きな個体同士が海の中で寄り添い続けるのは難しい。潮の流れに引き裂かれ精子の授受が途切れぬよう、オスはメスをしっかりと固定し、しばらくの間自分と密着させる必要がある。そこで「抱きかかえ」ならぬ「噛み抱え」が行われる。交尾の間メスに噛み付いて固定するのだ。メスの体表はオスのそれより分厚くできているが、処女かどうかはこの噛み跡でわかる。人間の場合処女膜が破れ出血することで処女かどうかがわかるのだが、相手に処女だと認識してもらうため、処女膜再生の治療を受ける女性もいるというのだからあな恐ろしや。

オキタナゴの生態が実に羨ましい

オキタナゴは大きな群れを作って朝な夕なに大移動する習性があり、これは日周移動と呼ばれる。雌雄入り交ざった群れは、夜は安全な港の中などで過ごし、夜明けと共に沖へ向かって泳ぎだす。日中、メスは群れたままもっぱらプランクトンを摂取し、オスは繁殖地に到着すると、単独で縄張りを持ち、メスを誘い込んで交尾をする。そして夕方になると、縄張りを放棄したオスはメスの群れと合流して、寝床へ帰っていく。

以前テレビ番組でオキタナゴの日周移動を紹介した際、これを人間になぞらえ、キャスターが放った第一声がこれだ。

「オキタナゴのオスはいいなー、出勤して食事をして交尾だけして帰ってくるのかー」

彼らも自分の遺伝子を残すための習性の一つなので、一概に楽してるとは言い難いが、コメントとしては面白い。

テンジクダイの口内保育

「口内保育」とは卵から幼魚までを口の中で保護することで、テンジクダイの仲間はオスがふ化まで担当する。この様子はテレビなどでもたびたび取り上げられているので映像をご覧になった方も多いのでは。そこで疑問が湧く、「口内保育」中、食事はどうしているのかということ。相当にエネルギッシュなオスでもない限りふ化までの2週間をひもじい思いに耐え仔魚たちを海に送り出すことはできないだろう。

繁殖期になるとメスは4日間で卵を作ることが可能になる。オスは保育日数のほうが長いので、相対的にメスが過剰になる。卵で腹が膨らみ、産卵したくて仕方ない切羽詰まった2匹のメスから、同時に求愛されることも起こりうる。オスはメス2匹分の卵を同時に育てられればよいが、口には入りきらない。ひもじい思いをしてきたオスにとっては余分な卵は渡りに船、先に産卵した卵を食べて腹を膨らまさえた後、「なに食わぬ顔」で次の卵を保護するほうが、オスにとって効率がよい繁殖戦略と言えるのだ。

90分で5回は乱婚でしょ?

精子競争は放卵放精タイプの魚に限ったことではなく、交尾をする魚においても起こる。

精子競争は人類においても起こっているようで、人類に近い霊長類で見てみると、精巣の大きさは乱婚のチンパンジーは大きく、一夫一婦制のゴリラは小さい。

毎年若い漁師に10日間の潜水訓練合宿をしているのだが、この期間中ほぼ禁欲生活となる。合宿が終わったらすぐに彼女に会いに行くという20歳の若者に、「最初はすぐイッてしまうから彼女が寂しいね」とエロおやじが茶化したら、その若者は「自分、90分あれば5回はできるです!」と即答した。一夫一婦型ならば精子競争は不要なので交尾は1回でいいはずだ。

確かに若い頃は何度できるかチャレンジしようとして相手に拒否られたりする経験は誰しもあるだろう。それにしても流石に「90分で5回」は無いなと思った。チンパンジーの遺伝子が強いのだろうかww

人間のフェロモンと媚薬

人間のフェロモンは媚薬と関連づけられることが多い。幾つもの媚薬が売られており、香水もその一つといえるだろう。マリリン・モンローに「寝るときは何を着ていますか?」とエロい質問をしたら「シャネルNo.5よ」という答えが返ってきた。香水だけつけて裸で寝ているとのことだ。

話はそれるが今販売されている1400種の香水を混ぜて香りを確かめると「シャネルNo.5」のような匂い(デパートの香水コーナー特有のパウダリーな香り)になったという実験結果が。その「シャネル N°5 」も今年秋リニューアルされ「シャネル N°5 L'EAU」としてパウダリーな香りから一新するという。

魚の生態からエロを引き出すちょっと面白い視点の書籍で面白くはあった。オールカラーで写真などを載せたかった意図はわかるがそういうのは図鑑とかにまかせても良かったのでは無いかと思う一冊だった。

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